side F ページ29
夢を見た
なんだか、体がふわふわと揺れている夢
隣には北山がいて、同じように目を伏せていた
あぁ、もうコイツ、風邪治ったのかな…なんて心配してると、誰かが俺の名前を呼ぶ声がする
だれだろう
北山ではない声が、俺を呼ぶ
返事をしなきゃ
だけど声が出ない…カラダがうまく動かない
目線だけで横を向くと、北山の姿が見えなかった
北山は?北山は、どこにいったの?
その名前を呼ぼうとしても、声にならず、むせ上がるような苦しさが襲ってきた
アイツ…どこ行ったんだよ、
アイツ高熱なんだ…無理してまた一人で突っ走ってるんじゃねーだろうな
そんなことを思いながら、なんとか重いまぶたをこじ開けようと、必死でもがいた
「太輔!!!」
名前を呼ばれて、なんとか薄目を開くと、そこにあったのは渉の心配そうな顔だった
「え、なん、で…わた?」
「大丈夫か?太輔、わかる??」
「ん…ここ、どこ?」
ぼんやりと霞む視界
ゆっくりと顔を上げると、真っ白な天井が視界にうつった
「あ、そうだ…北山!北山は?アイツ熱が…!!」
ガバッと勢いよく飛び起きると、ピンッと右手に繋がれた管が張った
「馬鹿!点滴抜ける!!もう少し安静にしろよ!」
渉の声で自分の右腕を見ると、そこには見に覚えのない針が刺さっていて、いつの間にか服装も病衣を纏っていた
「え…俺…。あ、北山!」
ふと、横を見ると同じように点滴に繋がれながら、隣のベッドで眠る北山の姿が目に飛び込んできた
予想外の光景に一瞬戸惑うも、気持ちよさそうに眠る北山は、相変わらず赤い顔をしているけれど、それでもいくらか状態はよさそうで、そのことにほっと胸をなでおろした
「お察しのとおり、ミツも相部屋にいるから」
「え…」
「太輔まじで覚えてないの?今朝ミツん家でお前らを見つけたときは、マジであせったのに」
「え…」
「今朝マネが迎えに行ったのに、ミツとも太輔とも連絡が取れないっていうから、慌ててお前んち駆けつけてみたらもぬけの殻だし、大家さんに事情を話してミツんち開けてもらったら、お前ら二人して倒れてんだもん」
「え?!俺倒れてた?!」
「覚えてねーのかよ…」
呆れ顔の渉が、やれやれといった表情でため息をついた
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ピンクピーチ(プロフ) - puuさん» お楽しみいただけて嬉しいです!同棲ネタ…イイデスネ(≧▽≦)どこかのお話で盛り込みたいなと思いました! (2020年3月12日 23時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
puu(プロフ) - 夢の国第3章ありがとうございます!ラブイチャ堪能させていただきましたvもう私の頭の中ではFさんが同棲を提案するシーンが流れております! (2020年3月12日 21時) (レス) id: b36113747c (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - 北山アマージョさん» お返事遅くなってしまいすみません。夢の国シリーズ好評で嬉しいです^^押されまくりみっくん、私の好物です♪できたら続きの続きも書いてみたいなぁと。 (2020年3月5日 22時) (レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)
北山アマージョ(プロフ) - 夢の国のお話の続き読みたいと思ってました!北山さん押されまくりで可愛すぎますね!! (2020年2月23日 23時) (レス) id: 1da5eb0478 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - puuさん» puuさんありがとうございます!以前そうおっしゃっていただけて嬉しかったので、今回の短編集に組み込んでみました!続き、気にしてくださって嬉しいです^^またいづれ・・その後の二人がある、かも?! (2020年2月23日 12時) (レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2020年2月11日 22時