Ki 13 ページ13
「・・だったら、なに?」
「え」
冷たく低い、藤ヶ谷の声が響いたと思った瞬間
藤ヶ谷が、突然俺のほうへ、一歩距離を詰めた
だけど、それを認識したときには、手首を引っ張られてソファから立たされる形で、すぐ隣の壁に強引に追い詰められていた
グッと濃くなる藤ヶ谷の香り
それが脳を、冷静な判断を鈍らせていく
「おい、いてぇ・・」
突然の状況に、藤ヶ谷を強く睨んでみたものの、俺の心臓は煩くなっていく
反対に藤ヶ谷は、いつも通りのクールな表情のまま、俺を静かに見下ろしていた
わからない
藤ヶ谷の気持ちが・・
昔は、もっと、コイツのことなら何でもわかっていた気がしていたのに・・・
そう思って藤ヶ谷の、奥の見えない瞳を見上げた瞬間だった
「っ・・・!」
唇に、強引に合わされた熱
その熱さと、柔らかな感触は、あの夜と同じだった
貪るように深く口づけられると、身体の熱がぶわっと沸騰しそうなくらい熱くなっていくのがわかる
「藤ヶ谷・・はなせっ・・ん、ん・・」
「なんでお前に命令されなきゃいけないの?」
「ン、ンン・・っ」
離せと言ってみたものの、藤ヶ谷のキスは気持ちがよくて、
貪るように深く唇を吸われる感覚に、酸欠になって苦しいのに、脳が痺れた様に快感を刻み付けていく
徐々に唇の形をなぞって、肌を合わせるように、身体を抱きしめられると、理性やプライドなんかが、
あっという間に崩れ落ちていく
あの日と同じだ・・・
このまま・・
このままで・・
熱に侵されていく体が、ありえないほどに火照っていくのを感じながら、抵抗したいのか、藤ヶ谷をこのまま受け入れたいのか、俺は自分でも感情が追いつかず、ただそのキスに身を任せていた
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作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2020年1月7日 21時