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「藤ヶ谷の事諦めきれなくてさ・・はは、だせぇな俺。だから、俺なりに・・お前に嫌われないようにしながらも・・でもやっぱりお前の近くに居たくて・・ウザくてごめん。
今日も・・お前が俺と同じ部屋なんて、嫌だろうと思って、一人で時間潰してたんだ。
でも、藤ヶ谷なんか不機嫌だし・・そうしたら、なんか・・こんなことになって・・」
言葉尻が小さくなっていく北山が、目を伏せながら言った
「藤ヶ谷に・・好きな人に、抱いてもらえるなんてこと・・もうぜってーないと思って。だから・・お前ならって思って・・。ごめん・・まだしつこく好きで・・ごめんな・・」
そういった北山は、また泣き出しそうな顔をしてしまった
「ごめん・・今度こそちゃんとあきらめるから・・」
そういった北山の横顔が、泣き顔に見えて、俺はベッドの上の小さな体を引き寄せると、思いきり抱き締めた
「また、そうやって俺の返事も聞かずに自己完結すんのかよ・・・あの時みたいに」
「え・・」
俺が、北山の身体を抱きしめながら、耳元でそう言うと、北山は大きな瞳を一層見開いて俺を見た
「俺だって、北山がっ…好きだったよ・・ずっと」
いえなかった思いを…一気に吐き出した瞬間だった
「え…え、ウソだ・・だって藤ヶ谷は…!!お前、俺の事すげー避けてた!!」
「避けてたんじゃねーよ、その・・・なんていうか・・」
醜い嫉妬の感情がふつふつと思い出される
「北山が・・誰にでも、優しくするの見てんのが、嫌だった。メンバーだけじゃない、大倉君や、スタッフさんや・・お前はすぐにだれとでも打ち解けて、すぐに・・無邪気に笑顔を見せるから・・」
自分で言葉にすると、一層自分の醜さを感じさせられて、感情が沈んでいく
「その・・北山が・・いろんな奴に好かれてんのも嫌だった」
ちゃんと、顔を見て伝えたい愛の言葉は、結局視線を合わせることもできず、裏腹にあふれてくる嫉妬の言葉は北山の肩に顔を埋めて呟いた
なんて情けないんだろう
「ねぇ・・藤ヶ谷もしかして、それって嫉妬?俺に妬いてくれたの?」
「・・・そうだよ!・・マジでだっせーな、俺・・」
直接北山に「嫉妬か」と、言われると、一層恥ずかしくなって、パッと抱きしめていた腕を解いた
俺の正面に座った北山が、いつもの大きな瞳で俺を見ていた
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ピンクピーチ(プロフ) - あこさん» この度は素敵なリクありがとうございました!私も楽しんで書かせてもらっております!両サイド視点を褒めていただいて、とっても嬉しかったのでやりたくなってしまいました!そしてストーリー的にも、Kさん視点があったほうが補完になるかと☆少々お待ち下さい (2020年1月6日 20時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - ピンクピーチ様泣。お知らせを読ませていただいて泣いてます。リクエストにお応えいただいただけでも幸せなのに両サイド視点まで叶えていただけるなんて泣。ここまでの展開でめちゃくちゃ満たされてますがKi視点も楽しみにしています!ほんとにありがとうございます!! (2020年1月5日 20時) (レス) id: 2d7ec12d07 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - mi-chanさん» お読みいただきありがとうございました!拗れまくっていた二人ですが、やっと思いが通じ合いました。Ki視点でKiさんの気持ちも補完していただき、mi-chan様の靄がいっそうスカッとすることを期待しています^^ (2020年1月5日 15時) (レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)
mi-chan(プロフ) - 更新ありがとうございます!2人のわだかまりが解けて私の中のもやもスカッと晴れた気分です!Ki視点とハッピーエンド楽しみにしてます! (2020年1月5日 0時) (レス) id: 18d9607c4d (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - 咲良さん» ありがとうございます!じれったい二人の今後にご注目いただき、そして今年もよろしくお願いします^_^ (2020年1月3日 23時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2019年12月15日 23時