Ki 9 ページ9
『これ、次の仕事の機密部分の物件情報もってきた』
『さっすがー、わったー仕事早っ!』
玉が声を上げながら、ふわふわとした足取りで、全員分のコーヒーをもって歩み寄る
黒縁眼鏡をかけた横尾さんが、にこりと微笑み、抱えてきたいくつもの束をどさっと下ろし、中央のテーブルに資料を広げた
大きな紙がバサッとテーブルに広がる
『よし、間取り、建物の構造。一時間で頭にたたき込め。千賀、ここ300mあるけど・・狙えるか?』
『ミツ、舐めてもらっちゃ困るよ?本気出せば、1kmだっていけるのに』
カチャッ・・となった金属音、愛用の黒い拳銃
ふうッと銃口に息を吹きかけて、大きな目を細める
俺のほうを見た千賀が、金髪の前髪をさらりとかき分けながら、笑って見せた
『ここの扉は、俺がぶち壊してやっからねー』
その横で、細かいコードをいじくりまわしていた二階堂が、いたずらな表情で俺を振り返る
色とりどりのコードがひしめき合っているその物体を扱う指先は、今日もきれいだった
パチンと、部品が組み立てられていく
『ここのセキュリティは、5分前からフリーになるように組んどいたからね〜』
宮田が黒いフードから、大きな目をのぞかせて、得意げに笑う
その柔和な笑顔の裏には、悪魔が見えそうだ
『じゃぁ、準備完了だな』
俺が、コーヒーを飲み干してマグをテーブルに置くと、その瞬間、後ろから低い声が響いた
同時に香る、甘い匂いと、ゴールドのネックレスの擦れる金属音
振り返らずとも、わかる
お前の香りは、俺が一番よく知ってるから
低くて、少し甘い声が再び薄暗い部屋の中に響く
『モノを奪ったら、このA地点で北山ごとピックアップする・・渉たちは、いつも通りバンで先に行っててくれ』
『了解ー!』
俺の後ろで、細身の黒いコートを羽織った藤ヶ谷が、皮手袋をきっちりはめながら、妖しく笑って呟いた
『さぁ、パーティーはもうすぐだ』
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ピンクピーチ(プロフ) - keitaku125さん» チームワークと、藤北の甘酸っぱい恋模様と、どちらも楽しんでいただけるよう、続編も頑張りたいと思います^^ (2020年6月11日 17時) (レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - まりぶさん» ありがとうございます!次のおはなしもどきどきはらはらでたのしんでいただけるように、構想熟考中です^^ (2020年6月11日 17時) (レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)
keitaku125(プロフ) - 続編見たいです!7人のチームワークも好きでしたが両思いなってからの藤北のコンビと信頼感が大好きでした。続編がどんな感じになるのか楽しみです! (2020年6月10日 21時) (レス) id: 533dfc9d96 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - みちゅどんさん» ストーリー柄ハラハラドキドキな展開が多いですが…次もそうなると思います(笑)続編も、楽しんでいただけるよう頑張りますね! (2020年6月10日 19時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - nanacoさん» そう言っていただけて嬉しいです!!続編も、気に入っていただけるように頑張って執筆します^_^ (2020年6月10日 19時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2019年11月14日 16時