Ki 13 ページ13
『おかえりー！かんぱーい！』
『おい、ニカ。お前すでに飲んでんじゃねぇか！！』
俺と藤ヶ谷が現場をあとにして、アジトへ足を踏み入れると、そこにはすでに祝杯を挙げてる5人がいた
『えーだってミツとガヤが、失敗するわけないからさー』
シャンパンをボトルごと抱えた二階堂が、ヒヒッと笑う
その笑い方はすでに酔ってやがるな
顔も、ほんのり赤い
『太輔ー、マカロン作ったよー』
キッチンから顔を出した横尾さんが、テーブルの皿に並んだ可愛らしいスイーツをつまみ上げた
『ねーねー、横尾さん、ハムおかわり！』
『宮田、一人で食い過ぎだ！』
『えー、玉厳しい』
『ちょっと、宮田、俺とミツの分は？！』
千賀が叫ぶと、つられるように笑い声が聞こえた
随分と、にぎやかになったものだ
５人の笑う姿をそう思って見つめていると、
その光景を同じように目を細めて見つめてる藤ヶ谷が、キレイに笑いながら、ゴールドのネックレスに触れて、
淹れたてのコーヒーとピンク色のマカロンを口に含んでいた
ふと、視線が交わる
『あ、北山・・』
『ん？』
『ちょっと・・』
ここでは言いにくそうな藤ヶ谷の口調に、俺は立ち上がった
任務を終えて楽しそうに盛り上がる弟たちを残して、俺たち二人はそっと部屋を後にした
地下の一番遠い部屋にある、藤ヶ谷の愛車が止まるガレージ
少し、ガソリンの匂いが充満するこの部屋
めったに足を踏み入れないこの場所は、藤ヶ谷の聖地でもある
昔、二階堂が勝手にこの部屋に入ってバイクに触ったと知ったとき、藤ヶ谷にこっぴどく叱られてしょげていたことがあった
勝手に、俺の恋人に触るなと
『ガヤのけちー』
『うるせぇ、勝手に触んな！』
『ミツのことはいつも乗せてるじゃんー。なんで俺は触るのもダメなんだよー』
唇をとがらせた二階堂に藤ヶ谷が、ぼそっと呟いた
『ここは、アイツの席なんだよ』
その言葉が、くすぐったくて、俺は聞こえていないふりをした
藤ヶ谷は、俺以外の人間を後ろに乗せて走ることはない
親友の横尾さんでさえ、あの後ろは乗ったことがないと言っていた
なんとなく、俺が一番軽いから、という理由だと思っていたけれど、その言葉を聞いてからは
少しだけ、ちっぽけな優越感を感じて嬉しくなった
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ピンクピーチ(プロフ) - keitaku125さん» チームワークと、藤北の甘酸っぱい恋模様と、どちらも楽しんでいただけるよう、続編も頑張りたいと思います＾＾ (2020年6月11日 17時) (
レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - まりぶさん» ありがとうございます！次のおはなしもどきどきはらはらでたのしんでいただけるように、構想熟考中です＾＾ (2020年6月11日 17時) (レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)
keitaku125(プロフ) - 続編見たいです！7人のチームワークも好きでしたが両思いなってからの藤北のコンビと信頼感が大好きでした。続編がどんな感じになるのか楽しみです！ (2020年6月10日 21時) (レス) id: 533dfc9d96 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - みちゅどんさん» ストーリー柄ハラハラドキドキな展開が多いですが…次もそうなると思います(笑)続編も、楽しんでいただけるよう頑張りますね！ (2020年6月10日 19時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - nanacoさん» そう言っていただけて嬉しいです！！続編も、気に入っていただけるように頑張って執筆します^_^ (2020年6月10日 19時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピンクピーチ
| 作成日時：2019年11月14日 16時
