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side M ページ32

「あ・・横尾さん・・」

「ミツ、まだ寝てる?」

「うん・・撮影は?」

「結局、中止になった」

「そっか・・そう、だよね」


あのあと…キタミツが倒れて、結局撮影どころじゃなかった

あんな状況で、笑顔を作れる奴はたぶん誰もいなくて、いくらそれが
プロ失格だと言われても、あの場で笑える奴は、うちのメンバーにはいなかったと思う

こんな時に、笑えるために、アイドルになったわけじゃない

キタミツは、あれからずっと眠っている
その頬は幾分やせ細って、唇は乾燥して荒れている気がした


『宮田、ここ、今度いこーぜっ!』

『ここはさ、500gいこうぜ!!』

にこにこしていて、おいしいものと肉が大好きで、意外と食べ物の好みが合う俺たちは、そこそこの頻度で、飲みに行っては
キタミツは満足そうに頬をハムスターみたいにいっぱいにして、美味しそうにほおばっていた

あの頃が、もうずいぶん遠い日のように感じられて、俺は泣きそうになった


「裕太、平気・・?」

「・・ん」

あの時に、一番キタミツの近くに居た玉は、ショックが大きかったようで、キタミツが倒れてからもずっと、
ボンヤリとしたまま俯いていた

「しばらく・・休むことになったよ、俺達」

「そう・・」

「個人仕事は、いつも通りで・・7人としては、目途が立ったら・・って」

「そう・・か」


こんな状況で、誰も、笑顔になんてなれないよ・・
傷ついた仲間を置いて、前に進むことが正しいなら俺達は一度立ち止まるし、なんなら後ずさってもいい

キタミツも、がやさんも・・おいていけないよ

「そういや、ニカと健永は?」

「なんか・・ニカがすごいスピードでどっかいっちゃった」

「そっか・・」


横尾さんが、ぎしっと俺の隣にあった、パイプ椅子に腰かけた
病室が、スタジオ奥の仮眠室になっただけ


俺達の時間は・・事件のあったあの日の夜から、一秒も動き出していない

だけど…うつむいたままでも、いられない


「ん・・」

「キタミツ!!」


声に目をやると、伏せられたまつげがかすかに震えた

「ミツ?!」



咄嗟に玉と横尾さんも呼びかける

俺たちの声に

眠っていた、キタミツが、うっすらと目を開けた

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ピンクピーチ(プロフ) - あこさま!いつも温かいメッセージありがとうございます!励みにさせてもらってます!!もう少しで幸せな二人編に突入するので、もう少し頑張ります^_^ (11月15日 15時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - こんにちは!更新されるたびに泣きながら読んでます。みんなの心の傷が癒えてふたりがしあわせな時間を早く過ごせることを願ってます。ピンクピーチさまもしんどい部分の更新大変だと思いますががんばってください!応援しております^^! (11月15日 14時) (レス) id: c75777a11f (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - みってぃーさん» はじめまして^_^日課にしていただけて大変光栄です!そして、温かいお言葉!こちらこそ泣きながら読ませていただきます!!これからも、更新励みますので、良ければ読んでやってください★ (11月11日 18時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
みってぃー(プロフ) - いつも更新ありがとうございます!毎日更新されているか確認するのが日課になってます。そして、更新された話をここ最近泣きながら読んでいます。作者様の作品はどれも心に刺さるものばかりで尊敬しています。大変だと思いますが更新頑張ってくださいね。 (11月11日 17時) (レス) id: 4e432f1ab1 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - キスマイさん» ご愛読ありがとうございます!これからは、藤北以外のメンバーの心情も複雑に絡みながら展開していきます…また楽しんでいただけたら、嬉しいです^_^ (10月27日 10時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2019年10月23日 15時

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