悪食5 ページ6
貴「広いね」
タ「そうか?」
貴「うん、さすが誘拐犯は儲かってるね」
愚痴のように吐き捨てる。
タ「俺は誘拐犯じゃない」
貴「私を誘拐したでしょ」
タ「まぁ…
そのお前だけなんだこういう事をしたのは」
貴「私だけ?
じゃ身代金でこの屋敷立てた訳じゃないの」
タ「喰種組織のトップだから仕方ない」
貴「え!?貴方喰種なの!?」
タ「ああ、匂いでわからんか?」
貴「全然分からない」
タ「半喰種とは言え人間の感覚の方が大きいのか?」
貴「そう…なのかも」
よく分からないことだけど。
タ「試しに…これ食ってみろ」
と、渡されたのはサンドイッチ。
貴「また不味いのでしょ?」
タ「いや、人間が食べてるものだ。
さっきコンビニで買ってきた、ほら」
とファ○ミリーマー○の表示を見せる。
貴「お、おう」
サンドイッチはセ○ンのほうがいいと思う。
タ「俺は喰種だから食えんがな」
貴「もし何か入ってたら帰るからね」
タ「そうしてくれて構わない」
貴「じゃ…頂きます」
封を開けてサンドイッチを口に含む。
貴「………」
タ「どうだ?吐くか?」
貴「普通、まぁ私はカツサンド派なんだけど」
タ「じゃ今度はカツサンドな。
とにかくお前は人間だ。
食事や睡眠も人間と同じだろう。
人間も美味しいと感じられるし喰種との子供も産める」
貴「結構都合いい体なんだね」
タ「ああ、
CCGのゲートをくぐっても反応しないだろう」
貴「…喰種って人間を必ず食べなきゃいけないんでしょ?
私はどうなの?」
タ「ああ、それは喰種と同じだ」
貴「そっか、ありがと」
初めてお礼を言ったかもしれない。
タ「あ、ああ///」
貴「何照れてんのよ」
バシッと肩ぱんをする。
タ「いや照れてない。
とにかくもう探検は終わりだ。部屋に戻るぞ」
貴「はーい」
仕方なく言う事を聞くことにした。
タ「それにしてもAは覚えてないか?」
貴「何を?」
タ「俺のことだ」
貴「覚えてないよ、知らないもん」
タ「そうか…俺はずっと忘れなかったぞ」
貴「すれちがったの?」
タ「いや、話もしてる」
貴「話してるの?」
タ「これはその時のハンカチだ」
とポケットから出したのは黄色のハンカチ。
それにはとても見覚えがあった。
いつの間に無くしていたんだろう。
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渚(プロフ) - さなさん» やっとログイン出来たので記念編として今日から更新します!タタラさんとのオチも書かせていただきますね〜! (2018年4月10日 20時) (レス) id: b85cd0b74a (このIDを非表示/違反報告)
渚(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます、やっとログイン出来たので記念編を書こうと思います!! (2018年4月10日 20時) (レス) id: b85cd0b74a (このIDを非表示/違反報告)
さな - なんか、月山さん好きでこの小説読ませて頂いたのにタタラさんに惚れましたわwwwタタラさん切ない、、素敵な小説でした!タタラさん落ちも見たいなー (2017年3月30日 1時) (レス) id: 17b73b6934 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - とても感動しました。エトが結婚式に来た時に涙が...人を泣かせる事の出来る物語が書けるって羨ましいです。これからも頑張って下さい。応援してます。 (2016年3月29日 9時) (レス) id: dfa230fb2a (このIDを非表示/違反報告)
桜果(プロフ) - 泣きましたわ(´;ω;`)ブワッ (2015年10月3日 21時) (レス) id: 8c1145e0ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:渚 x他2人 | 作成日時:2015年3月20日 16時