絶対安静 7 (和) ページ7
雅紀Side
智「バルーン、入れようと思う。」
前に翔にぃがやられそうになった尿カテの、
留置しておけるバージョンのやつだとか。
今和は一人じゃ動けない状態だから、
数日間だけだけど、入れておいたほうがいいらしい。
だから、それをやるって和が言ったなら、
俺は応援をするしかない。
本当なら、和が痛がるところは見たくないけど。
智「潤は・・・いないのかぁ。
う〜ん・・・大丈夫かな・・・」
そうか・・・入れるなら、補助が必要だもんね。
潤は家に残って、俺だけ戻ってきちゃったから・・・
あっ、でも。
雅「翔にぃがね、
休憩時間にちょっとのぞきにいくって言ってた。
もうすぐ来るんじゃない?」
智「あっ、ほんと?
よかった。じゃあそれまで待とうかな。」
ホッとした様子の智にぃは、
うとうとしている和のところにいって、肩を叩いている。
ゆっくり目を開けた和は、かなり眠たそう。
発熱もしてるし、たくさん泣いたみたいだから、
疲れちゃったんだろうね。
智「・・・・でね、
お手伝いしてもらう人が必要なんだけど、
看護師さんに頼んでもいい?
もうすぐ翔にぃが来てくれるみたいだから、
翔にぃでもいいよ?」
和「ん・・・しょ・・に・・」
智「うん。じゃあ翔にぃにお願いしようね。
来るまで寝てようか。
やる前になったら教えるからね。」
話が終わり、智にぃにポンポンされた和は
あっという間に夢の中。
智にぃはそのうちに処置の準備を終え、
俺と一緒にイスに座って翔にぃが来るのを待っていた。
翔「かず!! だいじょうぶか!?」
雅「翔にぃ、しー。今寝てるんだから。」
智にぃとのんびりし始めて数分後、
翔にぃは息を切らしながら病室に入ってきた。
だいぶ焦って来たみたいだけど、
あまりにハァハァしてるから、
智にぃなんて笑っちゃってるよ(笑)
智「はい、翔くん深呼吸〜」
翔「えっ? あぁ。」
なんで?って顔しながらも素直に深呼吸をした翔にぃは、
そんなこといいから早く和の状態を説明してくれって
智にぃに詰め寄ってる。
智「まぁまぁ、落ち着いて。」
雅「うん。焦り過ぎだよ。」
翔「だって、お前が!!」
ん? 俺が悪いの?
確かに、電話した時は
「和が落ちて動けなくなって入院した」
としか言いませんでしたけど(笑)
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作者名：ちさ
| 作成日時：2013年5月17日 17時
