胃腸炎 13 (雅・和) ページ45
智Side
翔「あぁー!! こらっ、和。出ておいで。」
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和也くん担当の翔も、どうやら僕と同じことになってしまったようで・・・
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も〜、2人してダンゴ虫になっちゃって。
どーすんだ・・・これ。
・・・・強行突破、する?
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智「ねぇ、翔。和からでいいよね?」
翔「うん、そうしよう。
スーパードクター、よろしくお願いします。」
智「えぇ?
あっ、はい(笑)」
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“たぶん俺より智にぃの方が痛くないと思うんだよね〜。悔しいけど”
って笑った翔は、丸まっている和を仰向けに直すと、腕を布団の外に出してグッと固定した。
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まぁ、そんなことして和が抵抗しないわけがなく・・・・
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和「うあっ!! あぁー!! ばかぁっ!! しょーにーばかぁ!!」
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翔「はいはい。ごめんねぇ。バカなお兄ちゃんでね。
これ頑張ったらまた優しいお兄ちゃんに戻るからね。」
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和「もー!! きらいだぁーー!!!」
翔「おぉっ、そんなに言うと、怖い怖い翔にぃになっちゃうぞ〜?」
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智「んふっ。意地悪なお兄ちゃんだねぇ。
もう十分怖いよ〜、翔(笑)」
翔「えっ、そう?(笑)
あっ、いてててっ!! ちょっと、和。」
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和の言葉の抵抗をスルスルとかわし続けていた翔だけど、
和が翔の腕をボカボカ叩き始めたせいで、笑っている余裕がなくなったようだった。
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和、そんなにいきなり動いたらまた気持ち悪くなっちゃうよ。
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さっさとやってあげないとね。
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智「ごめんね、すぐ終わらせるから。
よしっ、ちょっと我慢してよ。」
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和「あぁっ、あぁー!!」
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智「ん゛ー・・・・翔、頑張って。」
翔「ごめっ、ちょっと体勢変えるわ。」
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早く終わらせてあげようと針を手に構えるものの、和が動いてしまって狙いが定まらない。
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翔も無理な体勢で和の身体を押さえてるせいで腕に疲労がたまったのか、
一度手を離してブラブラと揺らしてから再びガッチリと固定した。
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和も疲れ始めてきてるし、長引くと辛いだろうから一気にやっちゃおうか。
そう思っていると・・・
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“かず”
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後ろで、幼い子を呼ぶときのように、優しくて温かい声が小さく聞こえた。
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年12月8日 20時
