胃腸炎 10 (雅・和) ページ42
智Side
智「えっ、じゃあ松岡先生に診てもらったの!?」
翔「そうそう。びっくりでしょ(笑)」
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夜、仕事から帰ってきて、翔に2人の病院での様子を聞くと、まさかの答えが返ってきた。
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松岡先生って、あの松岡先生でしょ・・・
あの2人が泣かないわけ・・・って言ったら、先生に失礼だね(笑)
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智「そっかぁ。じゃあ今日は2人とも頑張ったわけだ。」
翔「うん。よく頑張ってたと思うよ。
よっぽど疲れたんだか、お昼からずっと寝っぱなしだけどね(笑)」
智「いいんじゃない? 寝た方が治りも早いよ。」
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寝れてるうちに夕飯食べちゃおうか、なんて言っていた僕ら。
翔が椅子から立ち上がったのを見て、僕も立ち上がろうとすると、2階から声が聞こえてきた。
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翔と顔を見合わせて、じっと耳を澄ませる。
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翔「泣いてるよね・・・・・」
智「泣いてるね・・・・・・」
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どうやら2人が目を覚ましてしまったようだ。
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智「僕、行ってくるね。」
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そう言うがいなや、階段をかけのぼって部屋のドアを開けると、まさかの光景が目に入ってきた。
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智「どうしたの!?」
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和「ﾝｸﾞｯ・・・ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ・・・うえ〜ん」
雅「ﾋｯｸ・・・さっ・・ﾋｯｸ・・とにぃ〜」
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何度もえずきながら機嫌悪そうにもがいている和と、
そんな和を抱きかかえるようにしながら泣いている雅紀。
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和・・吐いちゃったか。
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きっと苦しみだした和を助けてあげたくて、雅紀が頑張ってくれてたんだろうな。
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智「和? 大丈夫?
まだ気持ち悪いかな?」
和「んっ・・うぇっ・・・ﾝｯｸ・・・ふぇ・・」
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智「まだ出そうだね・・・
よしっ、和こっちおいで。
雅紀は大丈夫? 気持ち悪くない?」
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雅「ﾋｯｸ・・・さとにっ・・・かずがっ・・・かずがぁ〜」
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智「うん。
雅紀が和のこと見ててくれたんだね。ありがとう。
もう和は大丈夫だから、雅紀はお布団戻ろう。」
雅「うん・・・・ｸﾞｽｯ・・・」
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智「あっ・・・ちょっと待って。
雅紀もお洋服着替えようか。」
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雅紀だってまだまだしんどいだろうに・・・
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いつもはヤダヤダって駄々こねるほど甘えん坊になるくせに、
今は自分が汚れることを気にもせずに和のこと守ってくれて・・・
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お兄ちゃんってのは、すごい力を持ってるんだな。
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年12月8日 20時
