[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語 (ページ19)

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十九話ページ19

フラフラとした意識で布団から起き上がり瓶から水を汲んだ。

『お前ら起きろぉ…朝ごはんの時間だぞ』

外に出て併設された小屋の扉を開けると欠伸をしながら起きるポケモン達がいた。

用意された朝ごはんを前に出して、入り口前で握り飯を食べる。

すると足元にピカチュウが抱きついてきて話しかけてくるのだ。

〈おっはよ〜。今日もボール製作のお仕事？〉

『あぁ…ピカチュウが電動の木材加工機を動かしてくれるおかげで一年前の開発途中段階よりも楽になったのは事実だな。』

そう…モンスターボール開発開始からもう一年が経っていた。

改良に改良を重ねて完成したモンスターボールはイチョウ商会と契約取引することになった。

モンスターボールだけじゃないな…スーパーボールとかハイパーボール以外に、ヘビーボールと言った重量級ボールからフェザーボールという飛距離アップを重視した軽量級ボールの開発までした。

これが革新的なもの扱いでおかげで私はお金持ちよ。

まあでもモンスターボールが売れるとしても使いこなせる人がなかなかいないんだけどね。

あと一年…救世主がやってくるまで待つしかない。

というかその子は男の子なのか女の子なのかわからないんだよな。

いつものように朝ごはんを食べ終えた私達は作業部屋に移動して材料の在庫確認をした。

『ふむ…明日までに100個納品予定で70個出来てる状態。

残り30個分の材料がギリギリ足りないわね』

材料は取りに行くしかない

ということでやって来たのは黒曜の原野

ピチューから進化したピカチュウにヌメラから進化したヌメイル、そして新しい仲間のギャラドスだ。

そうです、親分個体です

半年前にひとりぼっちで大暴れしている所をピカチュウのお仕置き10万ボルトで退治したら反省して私の元で働く前提で捕獲したポケモンである。

普段はコトブキ村の特設池でお風呂に浸かってるような感じでだらけたり、運動不足解消の為に始まりの浜辺で泳がせたりしてる。

そしてこの黒曜の原野ではなみのり要員として頑張ってもらってる。

色んなエリアでぼんぐりとたまいしの採取をしていたんだけどさ…なんか水辺で寂しそうにしているエイパムがいたんだわ。

『…なぜ悲しそうな顔をするのです？』

私が話しかけたら目を丸くして騒ぎ出した。

一体なんなんだと言うのだ…