[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語 (ページ18)

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十八話ページ18

翌日、怪我をした調査隊と護衛をする警備隊の数名がコトブキ村に帰ることになった。

もちろん私も

『隊長、昨日のうちにモンスターボールを作ったので実験がてら皆さんで使った感覚を確かめてもらえるとありがたいです。』

カゴいっぱいのモンスターボールを受け取ったシマボシ隊長は私に｢デンボク団長にちゃんと報告をしてくれ｣と言って報告書を渡してきた。

それをちゃんとカバンに入れて背負うと私達はコンゴウ集落に背を向けた。

｢A!!｣

最後の最後までなんなんだ…

そう思いながら後ろを振り向くと私に走り寄ってきたセキさんに皆の視線が集まった。

｢本当は今すぐにでも返事が欲しい…だが待つ！

待ってAの心の整理が出来てから返事を待つ事にした。

それまでに俺、強くなるから｣

やめて？公開処刑だからやめて？

なんか周りの人がザワザワとしているから

この調子だと後日コトブキ村まで来て父であるデンボクさんに話をしに来そうだな。

マジで嫌だ…そう思いながら私達は今度こそコンゴウ集落を後にした。

｢Aすげえな…あのコンゴウ団の長に求婚まがいの事されるとか。｣

隊員にからかわれているところなんだけどさ…マジでやめて欲しい。

求婚まがいというか実際に昨晩やられたからねそれ。

『二度と会いたくないですね…』

あさっての方向を見つめて乾いた笑いをすれば皆して私にお疲れ様と言ってきた。

ようやく私の苦労がわかったかコノヤロウ

しばらく…というよりもう二度とセキさんに会うことはやめよう

私は右目の見えない欠陥品に加えて額に傷を作った。

皆に嫌われぬようにさっさと前髪を伸ばして隠すとしよう。

私はポケモンだけを愛すると決めたんだから。