[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語 (ページ17)

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十七話ページ17

夜、寝静まった頃に私は一人外に出た

やはり昔のシンオウ地方を舞台にしたのもあるけどすごく冷えるわね。

でも傷で熱くなった顔には丁度いいのかも

『モンスターボールをいくつか作って隊長に預けるか。』

完成形の設計図は出来てるし今から作れば間に合うよね。

よしと思い部屋に戻ろうとした時、気配を感じた。

暗闇の先にいるのはなんだ…？

月の光だけが頼りなのだが光に反射して何かがゆらゆらとこちらに近づいてきている。

『…セキさん？』

｢少し…いいか？｣

暗くてよく見えないけど、深刻そうな顔をしているのは間違いないだろう。

とりあえず中にどうぞと言えば大人しく中に入って来た。

座ってお茶でも飲みながら…と思ったけどすぐ終わるという。

｢…すまなかった。俺の判断が悪かったばかりに女の顔に傷をつけてしまった。｣

席に座るなり急に謝ってきたからなんだと思えば…そんなことか。

調査隊という危険な部隊に入っているのだから傷なんて作って当然だ。

それにいずれ消える傷なのだから問題ない

『今更謝らないで下さいよ…私にとってこれは未来ある若い長を守った勲章のようなものですから。

それに元々右目が見えない欠陥品の私が嫁ぐ先なんてありませんから。』

笑いながら言えば辛そうな顔をして私の手を取ったセキさんは一度深呼吸をしてまっすぐ私の瞳を見てこう言ったんだ。

｢俺が責任を取る、お前が17になったら結婚しよう。｣

なんかぶっ飛んでません？

急にそんなことを言われても私戸惑うだけだからね？

本当に部屋に私とセキさんだけでよかったよ

シマボシ隊長がいたらあの人の性格的に仕事としてデンボクさんに報告してそうだもん。

いや…この額の傷の理由を詳しく報告するとなったらセキさんに責任が問われる可能性もあるのか。

というかあなた私の年齢知ってて言ってるの？

『私がいくつかご存知で？』

｢15だろ？シマボシ殿から聞いた。｣

隊長ぅぅぅぅ!!

何ちゃっかりと教えてるの！？

やめてくれよ…私結婚する気ゼロよ？

『あの…そんなに責任を負うとか思わないでください。』

｢これは俺の意思だ。｣

私の意思なんて尊重する気ないじゃん

『私の気持ちを尊重せずに結婚とか言わないでください！』

ばっさりと言って今日は帰ってもらうことにした。