【黒子のバスケ】少女は少年に恋をした【赤司征十郎】

登校 ページ12

貴「行ってきます。」
「行ってらっしゃいませ。」
学校へ行く道はいつも遠回りする。
私が学校へ辿り着くまでの道のりは3通り。
一つ目は家を出て右に進む道。
これは一番遠い道。だから却下。
二つ目は家を出て左。
これは一番近いけど赤司君の家の前を通るからアウト。
三つ目も家を出て左。
でも赤司君の家に着く前に途中で曲がる道。
二番目に近いからこの道にしてる。
ここを通学路にしてる人も多いし、危なくない。


登校中に赤司君を見つけた。
この道を通らないと会えない場所。
たまに時間が合って会う。
赤司君は大きい友達と行ってるから多分彼にあわせてこの道なんだろうけど、やっぱ会えるのはうれしい。

大きな人が立ち止まる。
どうしたのかな？
赤司君はあきれた目で彼を見ながらそれでも止まった。

私はすれ違う時、赤司君に気づかないふりをして通り過ぎた。

挨拶、できたらいいのに…。


.


.


.


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「赤ちん、あの子また気づかなかったね。」
赤「…そうだな。」
「俺、この道遠回りなんだけど。」
赤「いいじゃないか。ちゃんとお菓子買ってるだろ？」
「そうだけどさ〜。そろそろもどかしいよ、俺。」
赤「………。」
「いいけどさ。でもあの子可愛いよね。赤ちんが好きになったのもわかるよ。」
赤「敦…」
「冗談じゃん」
赤「別に顔だけが好きなわけじゃない。」
「あっそ。」

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