35話 ページ36
「A、ほらよ！」
帰ってきたばかりだというのにもかかわらず、いわゆる"あーん"を私に向かってしているのは。
『あのー…ナランチャ？私に構わないでゆっくり休みなよ…疲れてるでしょ』
ナランチャは、私の言葉を聞くと首を横にブンブンと振る。
「オレは休むより看病がやりてぇんだぜ、な！あっ、タオル変えやるから待ってろよ！」
あぁ、もう任せた……。
びちゃびちゃとタオルを氷水で洗うナランチャをよそに、今度は風呂を終えたミスタが横になっている私の隣に座る。
「それにしてもよぉ、こんな熱でよく学校に行ったよなぁ…周りはよぉ、気づかねぇもんなのか？」
その言葉が、私の心にグサリと刺さった。
ミスタめ、酷い言葉の凶器を投げてきた。許せない。
『あ、はは……いや、私って……友達が全然いないんだよね』
私の苦笑に、しまった…というような表情をするミスタ。
いいよもう。慣れてるし！
私がすねたようにそっぽを向いていると、見かねたアバッキオが口を開く。
「高嶺の花というやつだろう。オレたちも以前は少し噂する程度だった……そういうことだ」
それだけ言い残して、ヘッドフォンを装着するアバッキオ。いい人です。
ていうか、前にも聞いたけど噂ってなんなのだろう。また今度聞こうかな。
「まぁ、Aは可愛いからなっ！でも話すと面白いしよぉ、いい女だよな！」
『え、なっ…何急に』
突然褒めてくるナランチャに、少し顔が熱くなる。
「おぉっとA？実は褒められなれてねぇ感じかよ？」
『み、ミスタ…！からかわないで……わっ！？』
カチャリとドアが開く音にビクッとする。ミスタと交代で風呂に行ったブチャラティがあがってきた。
「そんなに驚いてどうした？」
「いやぁ、Aはいい女だなって話を…もがっ！？」
『余計なこと言わない！』
淡々と説明するナランチャの口を慌てて塞ぐが、時はすでに遅しだ。
「あぁ、Aは魅力的だよな。それがどうかしたのか？」
『っ！』
さも当たり前のような顔をして述べ、水を飲むブチャラティ。
ただでさえ熱い顔が、更に熱くなるのがわかる。
「やっぱりブチャラティに言われると全然反応が違うよなぁ……うおっ」
ボスンとミスタのお腹を殴る。もちろん力は全然入っていないけど。
本当、平気で言ってくるから心臓に悪いんだよ……
*…*…*…*…*…
幸運を運ぶ黄金の風キャラ
トリッシュ
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林檎凛子(プロフ) - 最近アニメ見て、ブチャラティ見て、最初に思ったことが、｢占ツクに行かなきゃ…(使命)｣でした…(笑)そこでこんな素晴らしい作品に出会えて感謝しかないです。ホント。好きです。これからも頑張ってください。そして絵がお上手で憧れます (2019年1月6日 20時) (
レス) id: 49cb444d15 (このIDを非表示/違反報告)
林檎凛子(プロフ) - 最近アニメ見て、ブチャラティ見て、最初に思ったことが、｢占ツクに行かなきゃ…(使命)｣でした…(笑)そこでこんな素晴らしい作品に出会えて感謝しかないです。ホント。好きです。これからも頑張ってください。そして絵がお上手で憧れます (2019年1月6日 20時) (レス) id: 49cb444d15 (このIDを非表示/違反報告)
れあ(プロフ) - ニックネームさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます…！楽しんでいただけて、本当に嬉しい限りです(´`*) 更新頑張ります！ (2018年12月24日 1時) (レス) id: 91035ceaa1 (このIDを非表示/違反報告)
ニックネーム(プロフ) - いつもなんかブチャラティかっこよすぎてドキドキする。見てるこっちが酸素不足になりそう笑 本当にいつもドキドキするような話をありがとうございます！これからも頑張ってください！ (2018年12月20日 0時) (レス) id: 4f09a1f1a3 (このIDを非表示/違反報告)
れあ(プロフ) - よりりさん» コメントありがとうございます！ こういった展開いいですよね、私も好きです笑 応援ありがとうございます、とても励みになります！これからもこの作品をよろしくお願いします…！ (2018年12月19日 2時) (レス) id: 91035ceaa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れあ | 作成日時：2018年12月1日 16時
