保護者役、任されてます。【二口堅治】

38. 保護者なんで。 ページ40

二口side




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厳しい練習も終わり、Aが戻ってくるのを待ってたけどなかなか来ないから迎えに行ってみると案の定充電切れで寝転がってた。







｢ほら、帰るぞ。｣





｢んー…｣





ダメだ、もう殆ど寝てる…




仕方ねぇな。担いで連れて帰るか。






いつものようにAを脇に抱えてドアの方を向くと、白鳥沢の連中がこっちをガン見していた。







｢…何すか？｣







｢随分仲が良いんだな。｣






｢まぁ、幼馴染みなんで。｣





ウシワカにそう答えると、みんなしゃがんでAの寝顔を鑑賞し始めた。






｢うわぁ、寝顔可愛いですね！ねぇ白布さん！｣





｢五色うるせぇよ起きるだろ。｣






｢マネージャー2人だけなのに食事も準備して、沢山働いてくれたから疲れたんだろうな。｣




｢でもさ、こうして見てるとやっぱり鍛治くんに似てるネ！｣






みんなが感想を言い合っていると、じいさんが物凄い勢いでこっちに来た。






｢賢治！ここにいたのか。Aはどこに……寝てるな。｣




｢あぁ。今から滑津のとこに連れてって風呂入らせるから。｣





｢そうか、頼んだぞ。｣





じいさんはAの頭を撫でて再びどこかへ行った。




また視線を感じて白鳥沢の奴らを見ると話についていけてないような雰囲気を出されたからじいさんと俺とAの関係を説明するとアッサリ納得してくれた。





｢まぁ、こいつは無気力でいつもやる気無いけどバレーの事になると多少の無理をしてでも頑張る奴なんで、迷惑かける事もあるかもしれないけどよろしくお願いします。｣





我ながら父親みたいだなって思いながらそう言うと、ウシワカや天童たちもそう思ってたようで…






｢なんだか賢治とAちゃん、親子みたいだネ！｣




なんて言われたから少し笑って言った。






｢まぁ…俺、こいつの保護者役なんでね。｣






そのまま俺はAを脇に抱えて滑津の所へ向かった。





ちなみにここまでの間、Aは1度も目を覚まさず爆睡していた。





こんだけ喋ってたんだから少しくらい起きろよ。

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