疑問を持っただけなのに (ページ16)

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十五疑問ページ16

どがぁん

という豪快な音と共に応接室が爆発した

目をつむり衝撃をこらえる
思ったより爆撃が来なかったからきっとあまり火薬の量は多くないのだろう

しばらくして間をうっすら開ける
爆心地はやはり盛大に壊れていて外の景色が丸見えだ

『あ～あ～...。これ、また修繕費がかかるなぁ...。やりくり大変なんだけど』
「ねぇ、いつまでこうしているつもり？」
『え？』

雲雀さんに声をかけられてやっと気が付いたけれど
私は雲雀さんを抱きしめる形でかばっていたので、現在進行形で雲雀さんを抱きしめていた

『あ””！！！！ご、ごめんなさい！！は、放します放します今すぐ！！』

いっそいで体を離し距離をとる

「うるさい」
『ごめんなさい...。』

今度はなるべく小声で謝る

「別にいいよ。...それよりあの赤ん坊、素晴らしかったな。あの赤ん坊、また会いたいな」

さっきまでの不機嫌な感じとは打って変わり大層機嫌のよさそうな雲雀さんに
そっと胸をなでおろす

『あのスーツベイビー、沢田君...あのパンイチの男の子とよく一緒にいるイメージありますよ』
「そう、...君あいつとクラスメイトって言ってたっけ」
『はい』
「じゃあ今度あいつにあの赤ん坊によろしく伝えるよう言っといてよ」

こいつは…マジであのスーツベイビーにしか頭にないじゃん
私の体張った心配返せ

...なんて言えるはずないけど、拒否権なんて私にはないんだから

『構いませんけど...。その代わりこの壁の修繕費のやりくりを私以外にやらせてくださいよ？最近こういうの多すぎて修繕費が追い付かないんです』
「いいよ、副委員長にやらせるから」

そういって何とか爆発に巻き込まれなかったソファーについた埃や瓦礫を払い
雲雀さんはそのままソファーに寝そべってしまった

この体制になった雲雀さんに声をかけたりしてはいけない
寝るから

本当なら物音さえ立ててはいけないんだけど、私は無視してそのまま片づけを始める

ここ最近は爆発による学校の損壊が多いからか、すっかり瓦礫やらなんやらを片付けるのがうまくなってしまっている

…なんだよ爆発が多い学校って！！そんなの普通なら警察の事件物だろ！なんでみんなあそこまで気にしないんだよ！私か？私がおかしいのか？！

「うるさい」
『...何もしゃべってないんですけど』

「顔が」
『...そうですか。』