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第27球 許しません ページ29

Aside



皆との挨拶も済み、監督からメンバー表を受け取る

それを確認しながら、タオルを畳んでいると、背中から重みを感じた



「そんな風にされたら仕事できないだけどなぁ、国見くん」

国「………(グリグリ」



返事がない代わりに、肩口に頭を押し付けられる

無言の返事は、彼が何か伝えたいことがある証拠

私は一体何を仕出かしたの?



「言ってくれないと分からないよ」

国「………なんで烏野なんですか?」

「……それは…」

国「俺、烏野行ったなんて聞いてません」

「誰にも言ってなかったからね………ごめんね?」



未だに顔を埋めたままでいる彼の頭を撫でながら謝る



国「許しませんから」

「……それは困るなぁ」


本当に困る

学校は違えど、大事な後輩であることに変わりはない

どうしようかと考えていると…彼が口を開いた



国「駅前のカフェ…」

「リニューアルオープンした所かな…確か塩キャラメルのパフェがあったよね」

国「一緒に行ってください」


そんなことでいいの?

それならお易い御用だ


「いいよ!私も気になってたから、一緒に行ってくれると嬉しいな」

国「………(コクン」

「じゃあ、約束ね」


右手の小指を出せば、自然と相手の小指が握られる

そして指切りでしっかりと約束した





国「Aさん、今日は青城のマネなんですよね?」



何かを思い出したように背中から剥がれ、急に自分のバッグを漁り始めた



「そうだけど…?」

国「じゃあ、これ着てください」



バッグから出てきたのは

AOBA JOHSAI VBC

と書かれた白ジャージ

うちのジャージとは正反対だ



素直にジャージを受け取り、袖を通せば、当たり前だけどブカブカだった

今日改めて思ったけど、かきくトリオ、成長し過ぎではありませんか?

国見くん腕長くない?

私、泣きそうだよ?



「大きいから袖まくってもいいかな?(だいぶ余ってるよ〜(泣))」

国「どうぞ」

「ありがとう………さあ、そろそろ続きやっておいで」


はーいと間延びした返事をしてコートに向かったと思ったら、急に振り返りこちらを見た


国「Aさん」

「何?」

国「ちゃんと見ててくださいね」

「……もちろん!」


***


国「(今日くらい我儘でもいいじゃないか。今日が終われば、また俺の前から消えちゃうんだから)」


「(今日はちゃんと“青城(こっち)側”でいよう。見させてもらうよ、君の成長ぶりを)」

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作品ジャンル:アニメ
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幸人 - これは初神者 (2019年10月4日 17時) (レス) id: fa5f2782df (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Rei | 作成日時:2019年7月7日 5時

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