あの景色をもう一度【ハイキュー】 (ページ19)

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第17球合わせないで合わせるページ19

影山side

菅「影山。そんじゃあ、中学ん時と同じだよ」

影「日向には反射もスピードも、ついでにばねもある。慣れれば速い攻撃だって」

菅「日向のその“すばしっこさ”って武器、お前のトスが殺しちゃってるんじゃないの？」

影「！！」

菅「お前の腕があったらさぁ、なんつーか、もっと日向の持ち味っていうか、才能っていうか、そういうの、もっとこう、えーっと、何か上手いこと使ってやれんじゃないの？」

影「！！」

菅「技術もあって、やる気もあり過ぎるぐらいあって、何より、周りを見る優れた目を持っているお前に、“仲間”のことが見えないはずがない！」

菅原さんの言いたいことは分かった

でも…

なんか上手いことって…なんだ！？！？

その時、あの人と目が合った

「技術も経験も浅い日向くんにはできなくても、影山くんにならできること、あるんじゃないかな？」

そう言って笑った

俺にできること…

菅原さんから投げ渡されたボールを見つめ考える

………！

もう一度、Aさんの方を見れば

俺をまっすぐ見ながら、頷いた

やるしかねぇ！

影「俺は、お前の運動神経が羨ましい」

日「はぁ！？」

影「だが、宝の持ち腐れのお前が腹立たしい」

日「はあぁ！？」

影「それなら、お前の能力、俺が全部使って見せる！」

田「なんだぁ？」

こいつがヘタクソなのは百も承知だ

だったら…

影「お前の一番のスピード、一番のジャンプで跳べ！ボールは“俺が”持っていく！」

日「持っていくって、どういうこと？」

影「お前はただブロックのいない所に、マックスの速さと高さで飛ぶ。そんで全力スイングだ！
俺のトスは見なくていい。ボールには合わせなくていい！」

日「はぁ！？ボール見なきゃ空振るじゃん！」

影「かもな！」

日「おい！？」

影「でも、やってみたい！」

日「………分かった」

月「まだ何かやるつもりか？王様の自己中トスなんて誰も打てないってば」

山「だよねぇー」

***

菅「影山、何するつもりだ…」

「彼にしかできない速攻」

菅「(Aちゃんはもう分かってるのか…？)少なくともあのトスじゃ、今の日向が合わせるのは無理だぞ」

「だから、彼が合わせるんです！」

菅「！(まさか…)」

「見ていれば、きっとわかりますよ」