06*転校生がふたり ページ7
4月 桜は満開に咲き誇り新たな門出を祝っているかのようだ。
英智くんに用意してもらった真新しい制服。
零さまや凛月さまと同じ空色のブレザーに緑色のリボン。
「Aや、着替えたかのう？
…これは愛らしい。」
ネクタイの色が青から緑に変わった零さま。
凛月さまも無事に２年生に進級でき、Aはひと安心です。
『新しい制服…少し浮かれています。
これからは二人と同じ門をくぐれるのが嬉しいのかも。』
「Aは相変わらず素直でこっちが照れてしまうわい。
まさか天祥院くんと友人とは我輩も検討が及ばなかったぞい。」
転入の許可を零さまに相談した際に英智くんの話を出せばとても驚いていたのが印象に残っている。
英智くんは入院生活が長いからあまり零さまとは親しくないのかもしれない。
「天祥院君は生徒会長で学院の皇帝と呼ばれている。
おぬしに害は及ばぬと思うが、不穏を感じたらすぐに我輩の元に来るのじゃ。」
この言葉の意味も昨年の学院の抗争や壊された生徒、この１年で零さまの口調が穏やかになったこと、今の私には何一つわからない。
新学期から凛月さまを遅刻させる訳にも行かず、叩き起こしてから私はいつもの登校より早く家を出た。
眠たそうな零さまもそれならばと共に通学してくださり、職員室まで案内してもらった。
「我輩は基本は軽音部の部室にいるから何かあれば来ておくれ。」
そう言いつつふらふらと来た道を戻っていかれ、私は椚章臣先生と対面。
神経質そうな人間…
「私は椚章臣です。アイドル科目と生徒指導の担当をしています。」
『初めまして、望月Aと申します。
未熟者ですがアイドル科の皆様の為に人力尽くしたいと思います。ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。』
零さま仕込みの営業スマイルで頭を下げる。
ここに来たからには二人の役に立てるよう、頑張ると決めた。
「天祥院君の推薦と言うだけはありますね。
その姿勢で学院のアイドルを導いてほしいものです。」
まだ少し早かったので椚先生の入学する生徒用の書類整理の手伝いをしていると、無表情の女の子も職員室にやって来た。
「橘あんずです。よろしくお願いします。」
可愛い顔をしているのににこりともせず淡々と挨拶をしている。
ほんの少し好感度が上がる。
同じプロデューサー科の橘あんずさん。
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りっちー(プロフ) - 面白かったです！更新頑張って下さいね〜！ (2018年5月21日 20時) (携帯から) (
レス) id: ee27b93d84 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - 夢小説好きなネコさん» 高２の後半、もうすぐ３年になる時期からのスタートなので俺様じゃありません。 (2017年8月2日 10時) (レス) id: efb045d001 (このIDを非表示/違反報告)
夢小説好きなネコ - 兄者って高2の時俺様だったような… (2017年8月2日 5時) (レス) id: fcd198aace (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モカ
| 作成日時：2017年7月29日 16時
