04*貧血対策通院中 ページ5
sideA
学院はつまらない。
狭い世界でのランクを付け、誰が優位と笑っている。
嫌われないように愛想を振り撒き、惨めな者を嘲笑う。
人間なんて自分本意の勝手な奴ばっかり。
…他人に対して雑な対応しかしないコミュニケーション能力を起動させない私はただの【ぼっち】です。
少し損してる気もしますが、家に帰れば零さまと凛月さまがいるから平気。
朝に零さまに伝えた通り、海の近くの病院にやって来ました。
最新設備の充実した病院らしいですが私は貧血を防ぐために【鉄剤】を頂いています。
数年お世話になっている担当医は実は吸血鬼らしく、零さまの伝で処方してもらっている。
そしてこの病院には私にとって稀少な友人が入院している。
さっき連絡を取ったらまだ入院中とのことなので会いに来た。
『２週間ぶり。英智くん。』
「やぁ、A。君が来てくれるのを心待ちにしていたよ。」
生まれつき身体が弱いという英智くん。
あちらから話し掛けてくれたのがきっかけで、少しずつ親しくなった。
生まれつきの瞳の色のせいで苦労した私は、生まれつき身体が弱い英智くんに何故か親近感を覚えてしまったんだ。
「春には退院できそうなんだ。
やりたいことが沢山あって浮き足立っているよ。」
『色々なことが出来るといいね。』
「…Aの制服は夢ノ咲の普通科の生徒だよね？
今の学校生活に満足している？」
英智くんが何故こんな事を聞くかわからないが、満足は得にしていないので首を横に振る。
「そう、それは残念だ。
君は何か特技はある？」
『特技…？
色々習わせてもらって…書道華道、ピアノ、バレエ、空手、料理と家事も特技と言って良いかわからないけど。
あ、最近ダンスも勉強してる。』
朔間様に将来のためにと色々なことを経験させてもらい、有り難く思う。
習ったことを披露すれば零さまに沢山褒めて貰えるし、頭も撫でて貰える。
「それは凄いね。
新年度からテストケースでプロデュース科の新設を考えているんだ。
…３年生で経験豊富な子も欲しくてね。
A、僕を含め夢ノ咲のアイドルをプロデュースしてみない？」
この時、英智君が夢ノ咲の生徒だと初めて知った。
誘いに乗れば二人の側にいれると少し浮かれていた。
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りっちー(プロフ) - 面白かったです！更新頑張って下さいね〜！ (2018年5月21日 20時) (携帯から) (
レス) id: ee27b93d84 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - 夢小説好きなネコさん» 高２の後半、もうすぐ３年になる時期からのスタートなので俺様じゃありません。 (2017年8月2日 10時) (レス) id: efb045d001 (このIDを非表示/違反報告)
夢小説好きなネコ - 兄者って高2の時俺様だったような… (2017年8月2日 5時) (レス) id: fcd198aace (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モカ
| 作成日時：2017年7月29日 16時
