【文スト】ただ、みんなを支える為だけに (ページ38)

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三十七 ~過去~ ページ38

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そして、みんな中学生くらいの年頃になった。

いつもみたいに、何気ない1日を過ごす。

____はずだった。

「…みんな、嫌な予感する」

真「…お前の予感は当たるもんな…」

昴「動物的勘って奴？」

幸「な、何が起こるの…？」

薫「大丈夫だよ、幸」

夕方、私達は部屋の中にいた。

嫌な予感はしたものの、普通に楽しく駄弁っていた。

そして、2年くらい前に私のこの治癒能力が分かった。

真緒とかよく怪我するから、「治れ～！」ってふざけてたら本当に治った。

その怪我は、同じ場所で私に映る。
だから「治さなくていい」って言われてる。

真「「お腹すいた」」

昴「同時おめでとう」

幸「気があうねー」

薫「何？できてんの？」

真「は、はぁ！？で、できてねぇし！」

「え？何が？」

昴「変なとこで鈍いなお前…」

薫「真緒は分かりやすいのにね。Aが好「わぁぁぁぁ！！」ごめんごめん」

「？」

昴「間抜け顔」

そんな風にみんなで仲良く喋っていた。

そんな時だった。
私の嫌な予感が的中したのは。

先生「真緒くん達！逃げて！」

突然先生が部屋に入ってそう叫んだ。

それと同時に、外から銃声が聞こえた。
私はやばいと体が反応したのか、無意識に、みんなの手を引っ張って逃げた。

幸「はぁ…っ、待って…っ！」

「っ…さっちゃん！乗って！」

体の弱いさっちゃんを、私は負ぶって再び駆け出した。
真緒はひたすら「どこ行くんだよ！」とか、「何が起こってんだ！」とか言ってる。

昴と薫は、冷静な表情で走る。

昴「っ、外は無理だ」

薫「先生や他のみんなは！？」

幸「っ…私達だけ…？」

真「っ、くそっ…！」

私は、さっちゃんを椅子に座らせ、奥に移動させた。

すると、向こうから足音が聞こえた。

けど、その足音に、私は気づかなかった。

パァンッ

「っ！」

1つの銃声【のような音】が響いた。

と同時に、私は誰かに押されて転ぶ。

___そして、目の前に倒れる1人の人。

昴「っ…」

「昴っ！！！！」

それは、私を庇った、昴だった。

「なん、で…っ、なんで庇ったの…っ！？」

昴「かはっ…！いてーなこれ…っ」

「昴…っ！」

昴「な、んでって…Aがっ、大事だから…仲間だから、だよ…っやべ…俺イケメン…っ………」

「昴…？昴、昴っ！嫌…っ、昴っ！！！」

昴は、もう目を開けることはなかった。

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