二十二 ページ23
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「っ…あっ!敦くん?ごめん、仕事任せる!急に、本当ごめん!」
私は、敦くんに電話を掛け、仕事を放棄することを謝った。
敦くんは「大丈夫です!」と言ってくれた。
今度お礼しよう。
そして、私は花の花弁に芥川さんを乗せ、マフィアの拠点に向かう。
私は花弁をふかふかにして、少しでも芥川さんが楽になるようにする。
「芥川さん…っ!しっかりしてください!」
芥「…」
思いっきり肩を揺らして、芥川さんの目を覚ませたい。
でも、多分骨が折れてる。
だから、手を握るだけで呼び起こすけど、目は硬く閉じられたまま。
っ……能力を使うしかないっ!
多分、この芥川さんの怪我が映ったら、私の身体はボロボロになる。
でも、芥川さんが元気になるんならこんな身体どうなってもいい。
与謝野さんっ、折角治療してくれたのにすみません…っ!
「っ…輝く日の「や、めろ……」っ!」
芥「異能は、使う、な…っ」
「芥川さん…っ…!芥川さんが元気になるんなら、私の身体はどうなってもいいです…っ!」
芥「だ、めだ。やつ、がれ…が断る…っ…ゴホッ…!」
芥川さんにも、ポートマフィアのみんなにも、探偵社のみんなにも、この輝く日の宮を使うと私に怪我が移ることは言ってない。
それなのに、芥川さんは否定してくる。
「どうして…っ!」
芥「っ…怪我の酷さで、っ体力消耗、の量は変わる…お前がもたぬ…」
「ただでさえ…蜻蛉の能力も、使って…いるから、な」と、途切れ途切れに言う芥川さん。
自分の状況の方が危ないのに…私の心配をしてくれるなんて優しすぎるよ…っ。
芥「それに…っ、ゴホッ、僕、はもう…死んでも、いいのかも…しれない、な…」
「っ!何言ってるんですかっ!!」
芥川さんの瞼が、段々落ちていくのが分かった。
嫌だ…っ、死ぬなんて言わないで…。
【もう】、仲間は誰一人失いたくない…っ!
「っ、私は、芥川さんが必要ですっ!!
芥川さんが自分は生きる価値がないと思っているのならっ…私が生きていていいよって、言います!!何度でも言います!!
だから…っ、死ぬなんて言わないで…っ…!」
芥「!!…っ、そう、か…すまんな…」
そう言って、芥川さんは瞼を閉じた。
私は溢れた涙を拭い、芥川さんの手をしっかり握りしめ、残っている体力で、スピードを全速力にした。
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栗ようかん(プロフ) - 悠寿さん» わ、すみません!指摘ありがとうございます!\(°Д° )// (2018年2月13日 0時) (レス) id: 2cd9c9184b (このIDを非表示/違反報告)
悠寿(プロフ) - 1話目の与謝野さん明子じゃなくて晶子ですよ! (2018年2月11日 19時) (レス) id: 9887905400 (このIDを非表示/違反報告)
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