10 ページ10
「ありがとう、これ…
みんなのお小遣いで買ってくれたの?」
まだ小学生だから、お小遣いは1人月500円。決して多くはないのに…
「うん…6月にもらったやつはね、和にぃのお誕生日プレゼント買おうねって、みんなで決めてたの(^^)」
笑顔でそう返してくれる翔は、絵本が大好き。
雅紀は、お菓子。
智はお絵描き用のペン。
潤は、カッコいい文房具。
……みんないっつも大切にお小遣いを使っているのに、誰の顔を見ても全然嫌そうじゃなくて、むしろ嬉しそうで…
…僕、この服、もう絶対着れない。
一生大切に保管しておこう。
「えへへ…あのね、和にぃ。そのクマさんはねぇ、
僕たちなの!
一番左のが智でぇ、その横が翔!でね、翔の横が僕で、僕の横が潤なの!!
でね?和にぃがそれを着たら、僕たち全員集合なんだよ!!!
和にぃと、僕たちみんな一緒なの!
和にぃ、寂しくなったらそれ着てね?」
雅紀は「雅紀クマさん」を撫でて、ニコッと笑った。
.
前言撤回。
…僕、この服、擦り切れて穴があいても着ます。
終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)
←9
60人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ララ | 作成日時:2017年6月18日 1時