第1話『降って湧いた災難』 ページ4
お昼休みの不敵な笑みに怯えていたけど、午後も変わらず、玉森くんは一度も私に話しかけてこなかった。
からかわれただけ？
人から舐められやすい体質の私は、その性質を、後輩の前でもいかんなく発揮したわけだ。
ちょっと顔がいいからって、
ちょっと爽やかだからって、
ちょっと社内の女性社員に人気だからって・・
何てムカつく後輩なんだ。
私の方が、2つも年上なのに。
まぁ、反論がそれくらいしか出てこないとこが、私の舐められ体質たる所以だ。
何か、今日は気疲れしたな。
定時で帰ろう。
そう決意して、黙々と仕事をこなした。
「お疲れ様でした！」
定時と同時に帰宅しようとする私に、若干の痛い視線は感じたけど、玉森くんのせいなんだと自分に言い聞かせて私は会社を後にした。
外はまだ明るくて、それだけでテンションがあがる。
「土屋さん！」
「へ？」
街中で名前を呼ばれたことに驚いて、変な声が出てしまう。
振り返った先には、モデルみたいな立ち姿の、後輩玉森。
「玉森くん？何で？」
「お世話してくださいって言ったじゃないですか〜」
そう言って玉森くんは、ぷくって頬を膨らませた。
それが許される玉森くんの容姿に、私は何故だか敗北感すら抱いてしまう。
「だって意味がわからないんだもん。お世話してくださいって言いながら、一度も私に声を掛けてくれなかったじゃない」
「やっぱ馬鹿なんだ」
「え？」
「誰が会社で世話焼いてくれて言ったんですか？」
「？？混乱が深まる一方なんだけど・・・」
「土屋さん、一人暮らしですか？」
「・・・うん」
「そっか。それはよかった」
「何が？」
「土屋さんの部屋で暮らせるから」
「あぁ！なるほど・・・・ってならないよね？なりませんよね？」
「よかったですね！俺のお世話できますよ」
ものすごく嫌な予感がする。
私の変な人を引き寄せる力は、昔から、尋常じゃなく強いのだ。
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マキ(プロフ) - アニカさん» お久しぶりです。ちまちまとしか書けなくてなかなか筆が進みませんが、どちらとゴールするのか私も知らなくて困っています！笑どうにか完結したものをお届けできるように頑張ります(*^^*) (2021年12月12日 23時) (
レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - みゆたままさん» 頑張れるのか、後輩玉森！笑！北山さんと別れる理由もなさ過ぎて、どうしようかと思案してます( ﾟДﾟ) (2021年12月12日 22時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
アニカ(プロフ) - お久しぶりです。暮れに来て、またまた素敵な切ないお話！玉森くんが本当に玉森くんで(笑)食べちゃいたいほど可愛い！みっくんも不器用に優しくて泣けますね。やっぱりマキさんの作品が読めると、毎日HAPPYになります( ◜‿◝ )♡ (2021年12月8日 3時) (レス) @page1 id: c2540d2c8a (このIDを非表示/違反報告)
みゆたまま - 頑張れーー！！後輩たまもりーーー！！ (2021年12月6日 0時) (レス) @page44 id: d71bf58877 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - すいさん» B型コンビのケンカ芸私も大好きです！玉森くんの飄々とした佇まいが好きなので、そういう雰囲気が少しでも出せればと思っています(^-^) (2021年11月14日 2時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
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