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横尾くんと、夕暮れの住宅街を歩く。
周りから見れば、きっと普通の高校生カップルに見える。
手を伸ばせば、確実な幸せがそこにあるのに、私はどうして、みっくんしか好きになれないんだろう。
「お前さ、北山となんかあった？」
「・・どうして？」
「何か最近、ずっと沈んでるから」
「・・・・振られちゃった」
「え？」
「もう、二度と、好きって言っちゃだめだって」
「・・お前、北山に告白したの？」
「・・した」
「で、振られたの？」
「・・うん」
横尾くんは立ち止まって、それから呆れたようにため息をつく。
「バカじゃねーの？」
「・・え？」
「振られるに決まってんだろ？」
「どうして？」
「自分が勤めてる学校の生徒に手出したらどうなるかくらい、バカなお前にもわかんだろ？あいつは、お前にとっては幼なじみなのかもしれないけど、周りにとっては教師なんだよ。お前にとっては純愛の成就なのかもしれないけど、周りにとっては生徒に手出したヤバいヤツにしかなんねーんだよ」
「・・・」
「例え北山がお前を好きでも、お前の気持ちを受け入れられるわけねーだろ？」
子どもだって言われることに随分反発していたけど、私は、どこからどうみても、考えの浅いただの子どもだ。
「北山の立場を、お前は全然考えてねーじゃん」
「・・・ごめん」
「俺に謝られても困る。北山はお前のことも心配してんだと思うよ？仮に北山と付き合ってることがバレたら、お前、あることないこと噂されるよ？噂好きの女子生徒とか保護者とか、近所に住んでるおばちゃん集団とか。お前と北山のことなんか何も知らないのに、知った風に勝手な妄想を、事実みたいに話されるんだ」
「・・横尾くん・・・私・・・
「お前を突き放すことが、北山の優しさだったんじゃねーの？」
・・みっくん。
ごめん、みっくん。
私は、自分のことばっかりだった。
みっくんはいつも、私のことを優先して考えてくれるのに。
そんなの、少し考えればわかることなのに。
「お前、北山以外、好きになれんの？」
「・・・なれない」
「じゃあ、待てば？」
「え？」
「待てば？自分が、北山に追い付くまで」
それがいつなのか、私にはわからない。
わからないけど、私はやっぱり、いつかみっくんの特別になりたい。
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マキ(プロフ) - 青黄赤緑紫LOVEさん» 大切な想い出を共有させていたただき、ありがとうございます。かき氷のシロップの全部がけ、北山くんと横尾くんの対比を明確にしたくて描いたシーンでした。私の思いついたシーンが誰かの想い出をくすぐることがあるなんて、なんだかジーンとしてしまいました(;-;) (2021年12月19日 17時) (
レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - ちはるさん» お返事が随分遅くなってしまいさました。すみません！横尾担からの北山担のちはるさんの為に作ったようなお話ですね笑！私も二人とも大好きです(*^^*) (2021年12月19日 17時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - にかみつばさん» コメントに気づかず、長い時間が経ってしまっていました。すみません！『透き通る』という題名なので、登場人物たちの気持ちをキレイだと言っていただけて嬉しかったです(*^^*) (2021年12月19日 17時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - 氷・レモン・氷、メロン・氷・ブルーハワイ、氷・最後にイチゴ・練乳でした。 最初はイチゴ練乳だから美味しかったのを覚えています。ブルーハワイの途中から味が混ざり独特な味がし、二人して吹き出した事を懐かしく思います。思い出させてくれて有難う御座います。 (2021年12月18日 21時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - 先日は、パスワード有難う御座います。 家事の合間に拝読させていただきました。かき氷のシロップ全部かけ…故主人と最期の夏祭りのかき氷、シロップ全部かけした事を思い出しました。私が買ったかき氷屋さんのは、氷とシロップを重ねて層にするもので下から (2021年12月18日 21時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
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