28 (北山くん) ページ28
Aは、約束通りの時間に、ちゃんと公園にやってきた。
俺の顔を見てちゃんと反応を示してくれる、ただそれだけのことが嬉しかった。
「こんにちは」
俺の言葉におずおずと頭を下げるA。
やっぱりぎこちなさは隠せない。
"・・あの"
「ん?」
"ありがとうございました。この前"
「おじいちゃん、大丈夫だった?」
"今は、安定してます"
「よかった」
俺がそう言うと、Aも嬉しそうに頷いた。
「行こう」
"え?"
「デートしよう」
仕事が忙しくて、あまり構ってあげることはできなかった。
それでも時間がとれる日は、こうやって二人で街の中を歩いたんだ。
「食べ歩きすんの、いつも」
"食べ歩き?"
「俺たち、二人とも食いしん坊だから」
"私も?"
「そう、Aも。俺の3倍くらい食べてた」
"嘘!?"
「嘘」
ムッとするとき、Aは眉間にシワが寄る。
それがやっぱり変わってなくて、何だ泣きそうになった。
「シワ」
"え?"
「ブスに見える」
わざと意地悪を言って歩き出した。
先を行く俺の腕をAが掴む。
"もしかして意地悪?"
「俺?意地悪だよ?」
呆れたように笑うA。
日常が、もう少しで取り戻せそうな気がした。
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れいな - 初めましてこんにちは。このお話が大好きで何度か読ませていただいております。そのたびに大号泣しています。こんな素敵な作品に出会わせてくださってありがとうございます。 (2020年7月4日 4時) (レス) id: ac9fdaad24 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - naoさん» はじめまして。コメントの通知が来ておらず、お返事が遅くなってすみません(>_<)naoさんは二階堂くんがお好きなんですね!私の書いたもので、少しでも楽しんでいただけたのなら嬉しいです(*^-^*)書いててよかったです。コメント、ありがとうございます(^-^) (2019年8月26日 13時) (レス) id: a3dcba5f46 (このIDを非表示/違反報告)
nao(プロフ) - 初めまして。二階堂高嗣で検索して、このス素敵な物語に出会いました。もう最初から最後まで、胸がギューっとなりながら一気に読み終えました。今まで読んだ作品の中で、1番好きです。本当に感動しました!大好きな二階堂くんがしあわせになってくれて嬉しいです! (2019年8月7日 3時) (レス) id: 98957e13af (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - くまのこさん» 意味がわからないくらい...なんて、そんなに泣いてくださって感激です(;∀;)お気に入り作者に登録していただいて、重ね重ねありがとうございます★ (2018年8月8日 19時) (レス) id: a3dcba5f46 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - にかあゆさん» 泣いてくださったんですね!うわぁぁ、ありがとうございます(;∀;)そして、全作品読んでくださったなんて嬉しいです! (2018年8月8日 19時) (レス) id: a3dcba5f46 (このIDを非表示/違反報告)
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