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23 (千賀くん) ページ23

Aちゃんの様子から、今は家に戻るべきではないと判断した。







何にも思い出すことができない今、Aちゃんの精神的支柱はニカで、ニカから離れてしまうと、今よりもっと気持ちは不安定になると思われた。








「Aちゃん、もう少し、ニカと一緒に暮らそうか」






コクンと頷く彼女は、まるで迷子になった子どもみたいだった。






「・・・それで、提案なんだけど、君の恋人に会ってみない?」






"え?"





「週に1回でもいい。会ったり、話したりしてるうちに、何か思い出せるかもしれない」







"・・・はい"






Aちゃんもわかってる。







ずっとここにはいられないこと。




いつかは帰らなければならないこと。








いつかは、ニカの優しい掌を、離さなければならないことも。








「大丈夫。お前が好きだった人だろ?だから、絶対大丈夫」






ニカがAちゃんにそう言うと、Aちゃんも安心したように頷いた。







何だかその光景は、とても悲しいものに思えた。







無償の愛は、何も得られないかもしれないけれど、何も残らないわけじゃない。









ニカにはきっと残るだろう。









彼女との日常の記憶と、彼女への想い。







そして、伝えることのできなかった『好き』という言葉が、ニカのなかに、くっきりと残ってしまうだろう。

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れいな - 初めましてこんにちは。このお話が大好きで何度か読ませていただいております。そのたびに大号泣しています。こんな素敵な作品に出会わせてくださってありがとうございます。 (2020年7月4日 4時) (レス) id: ac9fdaad24 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - naoさん» はじめまして。コメントの通知が来ておらず、お返事が遅くなってすみません(>_<)naoさんは二階堂くんがお好きなんですね!私の書いたもので、少しでも楽しんでいただけたのなら嬉しいです(*^-^*)書いててよかったです。コメント、ありがとうございます(^-^) (2019年8月26日 13時) (レス) id: a3dcba5f46 (このIDを非表示/違反報告)
nao(プロフ) - 初めまして。二階堂高嗣で検索して、このス素敵な物語に出会いました。もう最初から最後まで、胸がギューっとなりながら一気に読み終えました。今まで読んだ作品の中で、1番好きです。本当に感動しました!大好きな二階堂くんがしあわせになってくれて嬉しいです! (2019年8月7日 3時) (レス) id: 98957e13af (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - くまのこさん» 意味がわからないくらい...なんて、そんなに泣いてくださって感激です(;∀;)お気に入り作者に登録していただいて、重ね重ねありがとうございます★ (2018年8月8日 19時) (レス) id: a3dcba5f46 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - にかあゆさん» 泣いてくださったんですね!うわぁぁ、ありがとうございます(;∀;)そして、全作品読んでくださったなんて嬉しいです! (2018年8月8日 19時) (レス) id: a3dcba5f46 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マキ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2017年3月8日 15時

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