普通だ ページ8
「A！ごめん、泣くなって！ジョージがあんな事をしたのは俺が原因であってだな———」
「待て待てA悪かった！泣くのはよしてくれ。俺があんな事をしちゃったのは海よりも深い事情があって———」
フレッドとジョージは慌てて同時に謝罪を口にしながら言葉を続ける。2人が同時に喋る所為でAは彼らが何を言っているのか聞き取れない。
『もういいわ。どうせ私のチョコなんて、美味しくもないし、要らないんでしょう』
「いるって！いるいる！な？ジョージ」
「あぁ。喉から手が出るほど欲しい。な？フレッド」
Aはフレッドをジロリと睨んだ。私のチョコを「普通の味！」って言ってた癖に…とでも言いたげな目だ。
「なぁA。お願いだ。俺、なんだかんだで今日を楽しみにしてたんだぜ？」
ジョージがそう言ってAの背中を優しく叩いた。
『本当？』
「あぁ！本当さ。そもそもフレッドが惚れ薬を盛ろうとしなけりゃ俺だって素直に受け取って———」
『待って。惚れ薬って何のこと？』
ジョージは、しまったと言わんばかりに慌てて口を塞いだ。だが、時既に遅しであり、Aは目付きを鋭くさせながらフレッドに詰め寄った。
『フレッド、説明して』
「…オーケー、後で説明する。必ず、な？だから、一旦みんなでチョコを食べて親睦を深めるってのはどうだい？」
フレッドは引き攣った笑みをAに向けた。彼女はしばらくフレッドを訝しげに見つめた後、拾い上げてハンカチに包んでいたチョコレートたちを机に置いた。
『でも、さっき貴方たちが喧嘩をしたから、全部床に落ちちゃったわ』
Aはチョコを見下ろして溜息を吐いた。せっかく作ったのに、またやり直しだなんて。
しかし、そんなAの両脇に並んだ双子は同時にチョコに手を伸ばし、口に放り込んだ。
『ちょ、ちょっと！汚いわ！』
「大丈夫。3秒ルールだ」
「せっかく作ってくれたんだから、食べなきゃもったいない」
フレッドとジョージはそう言って笑う。Aはチョコを食べる2人からなんとなく目を逸らした。
『そ、それで、どうかしら。味とか…』
「「安心しろ。普通だ！」」
『…そこは美味しいとかお世辞でも言えないの？』
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ひな(プロフ) - まじ愛してますこの2人続き待ってます🥲 (2月5日 16時) (
レス) @page17 id: ace5d13a98 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 好き好き好きです (9月10日 10時) (レス) @page16 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - 灰さん» ありがとうございます^ ^この後の双子がどんな反応をするのか…！！ (9月3日 19時) (レス) id: f78adbc1d3 (このIDを非表示/違反報告)
灰(プロフ) - 更新ありがとうございます。ライバルの登場で双子がどうするのかワクワクドキドキ、楽しみです^ ^ (8月24日 8時) (レス) id: aeb9b27ec4 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - Aliceさん» ありがとうございます^ ^双子に愛される夢主羨ましすぎますね……！ (2023年3月10日 0時) (レス) id: 71ed0c2205 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らら | 作成日時：2023年3月6日 17時
