謝罪 ページ7
一方、Aはその場でポカンとしたまま立ち尽くしていた。あれだけ頑張って用意したチョコを「いらない」とばっさり言われてしまった。
ショックで言葉も出ない。
フレッドとジョージがもみ合ったお陰で、その作ったチョコも床にばら撒かれてしまっている。
『はぁ……まったく、あの2人、なんでこんな時に限って喧嘩なんてしてるのかしら……』
Aはブツブツと呟きながら床に落ちたチョコたちを回収し始める。
『喧嘩するにしても、今じゃなくたって……』
1人で愚痴をこぼしていると、教室のドアがガラリと開く。顔を上げると、そこには気まずそうに頭をかいているフレッドとジョージがいた。
「えっと、A」
「さっきの、なんだけど」
双子は恐る恐るといった様子で口を開く。Aはギロリとフレッドとジョージを睨んだ。2人は同じタイミングで驚いたようにその場で飛んだ。
「A…もしかして」
「怒ってる？」
『怒ってるかですって？えぇ、怒ってるわ。それぐらい分からない？』
やばい、そりゃあ怒るよな。フレッドとジョージは同時に顔を見合わせる。
フレッドはジョージの脇を肘で突いた。お前が失礼な発言をしたんだから、お前が謝罪しろジョージ。
しかし、ジョージもフレッドの脇を肘で突く。俺があんな事言ったのはフレッドが薬を盛ってるように見えたからだって。フレッドがまず謝罪しろ。
双子テレパシーで、そんな会話をしていると、Aが拳を握りしめてプルプルと震えているのが分かった。
「「ッ！？」」
フレッドとジョージはAの顔を見てギョッとした。彼女はこちらを鋭い目付きで睨み付けていながらも、今にも泣きそうな顔をしていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 444人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひな(プロフ) - まじ愛してますこの2人続き待ってます🥲 (2月5日 16時) (
レス) @page17 id: ace5d13a98 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 好き好き好きです (9月10日 10時) (レス) @page16 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - 灰さん» ありがとうございます^ ^この後の双子がどんな反応をするのか…！！ (9月3日 19時) (レス) id: f78adbc1d3 (このIDを非表示/違反報告)
灰(プロフ) - 更新ありがとうございます。ライバルの登場で双子がどうするのかワクワクドキドキ、楽しみです^ ^ (8月24日 8時) (レス) id: aeb9b27ec4 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - Aliceさん» ありがとうございます^ ^双子に愛される夢主羨ましすぎますね……！ (2023年3月10日 0時) (レス) id: 71ed0c2205 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らら | 作成日時：2023年3月6日 17時
