第十二幕 占領するが、殺しは必要最小限。 ページ13
【バルバッド革命 上空】
副官に、抱えて飛んで貰ってしばらく経っただろうか、眼下ではアルサーメンの息がかかった者たちによる反乱が起こっていた。
「ああ、愚かだ。とても美しい……青くさい思考、狭すぎる視野、第三者の存在に気付きもせず、内戦に身を投じている……それが、彼の良さでもあるけど、とてもじゃないが世界を統べる器じゃあないね」
なあ副官? とそちらを見遣ると副官は呆きれの表情を浮かべている。溜息すらついているではないか。
「はぁ、一般市民のような生活をしていた彼があそこまで出来るのは寧ろ凄い事なんです。それに……彼の統治能力はバルバッドに対してのみなら利用価値がある、と思いますが。姫様は愚かな者が好きですねえ」
此奴が私のことを姫様と呼ぶときは大抵気の抜けた時だ。私の元に従者として訪れた時の癖がでた証拠だ。癖がでているということは、普段気を配っている事に気が回ってない、ということ。
「今は姫様ではない……が、まあそれはいい。難しいかもしれないが、殺しは必要最小限に抑えて反抗する者達を拘束しに行くぞ」
「それは、葉月中佐の大隊が遂行するそうです」
「じゃあ、我々は既存の建築物の解体に勤しむとするか?」
「ええ、それはいい。そうしましょう。」
「じゃあ、大事な人的資源を爆破しないように、爆破圏外に移してこようか」
と言うと、副官はですね。と肯定してから今はスラムの方に人が居ないようだと言った。
「此処から爆破出来そうか?」
「ええ、大雑把に爆破しても問題ないですね」
「……爆撃術式展開」
副官の腕から飛び立ち、九八式を起動させた。
「私は此処から見て右三分の二をやる。あとは任せたぞ、副官」
察して爆撃術式を展開し始めた副官に向かって言った。これは、勅命の一種だから、越権行為にはならないだろう。言い逃れの道はいくらでもある。
「了解」
「ではゆくぞ。すりぃー、とぅー、わん、発射ー!」
定例通りに、タイミングを合わせて発射。あわよくばそれでの誘爆を望んでいる。
「あとは本国に任せるか、私はもう疲れた」
「そうですか。まあ、葉月中佐の大隊があとは働くでしょう。我々はそもそも残業しているようなものですから、切り上げても問題ないでしょうね」
>>同志ユーリ
あの鈍器とも呼べる分厚さ、中身の濃さ、そして何より女よりもおっさんの方が多いと言う。
あれをライトというとは何事ですか同志。
余談なのですが、同志A視点飽きました。
第十三幕 同時刻 バルバッド上空 魔道大隊→←第十一幕 第三王子、平和脳。
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かしわてぃ。(プロフ) - あっそうですか。では読みませんしお気に入り登録もしません。あと、このコメントには返事は結構です。 (2017年4月9日 22時) (レス) id: e8a76eb73d (このIDを非表示/違反報告)
諏訪(プロフ) - かしわてぃ。さん» アドバイスなら申し訳ありませんが今回は見送らせて下さい。変な所で切るのは私が気にくわないので。読みにくいなら読まなくて結構ですから、それは譲れません。 (2017年4月9日 22時) (レス) id: 212d41517c (このIDを非表示/違反報告)
かしわてぃ。(プロフ) - 次のページに書けばいいと思います。その時に文字数の関係上変な所で切って申し訳ありませんと書いたらどうでしょうか?悪魔でもこれはアドバイスです。 (2017年4月9日 15時) (レス) id: e8a76eb73d (このIDを非表示/違反報告)
諏訪(プロフ) - かしわてぃ。さん» 文字数の関係上難しいです。 (2017年4月9日 11時) (レス) id: 212d41517c (このIDを非表示/違反報告)
かしわてぃ。(プロフ) - もうちょっと隙間開けて打ち込んでください。何か見づらいので…終わった後にすいません。 (2017年4月9日 9時) (レス) id: e8a76eb73d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:羽白 | 作成日時:2016年12月27日 22時