20. ページ22
藍「よっしゃ。パワーチャージ完了!みんなのとこ行く?」
「あー、うん」
抱きしめていた腕が解かれて、ふたたび頭をポンポンと撫でられる。
藍くん、余裕ないとか言ってたけど、今は私のほうがドキドキしすぎて余裕ないよ……。
でもそれを悟られないように、ゆっくり深呼吸をして気持ちを落ち着けて他のメンバーのところに向かった。
そこには紗理那さんと、旦那さんの西田選手も一緒にいた。
この二人が揃ってるの、実際に見たの初めてだ……。
テレビで見てた人たちが目の前にいる!とまるで芸能人を見たような気持ちでいると、「あ、桜井さんひさしぶり」と声を掛けられた。
その声の主は。
「あ!甲斐くん!そっか甲斐くんも代表なんだもんね!」
同い年の甲斐優斗くんだった。
久しぶりの見知った顔に、思わず頬が緩む。
私と甲斐くんのやりとりに、藍くんもその場に居た他の選手もびっくりしてた。
そりゃそうか。
甲斐くんと面識があることは誰にも言ってなかったもんな。
藍「優斗とA知り合いなの?!なんで?!」
西田「まさかお前……先輩の彼女に手出したとか?!」
古賀「西田くんはすぐそういう発想にもってかないの!」
そうだそうだ。発想が乏しいですよ西田さん。
ていうか、紗理奈さん、皆の前では西田くん呼びなんですね。
「甲斐くんは同い年で、3年生の時に春高で一緒になったんですよ。甲斐くん、当時からすごく大きかったから目立ってて」
甲斐「桜井さんはプレーがエグかったんで男子の間でも話題になってて。春高はお互いベスト4まで進んだんで、ちょくちょく会う機会があったんすよ」
藍「春高とか、なんでそんな短期間で仲良くなってんの……。A、俺にはそっけなかったのに」
俺はあんなに仲良くなろうと頑張ってたのにさー。と口を尖らせる藍くん。
西田「それは単に藍がしつこくてウザかったんやろ」
藍「……」
藍くんが「そうなの?」という目で私を見てくる。
藍くんと出会った時……
あの頃は、今より少し心が荒んでた時期だった。
いや、だいぶ……?
「ウザかったと言えばウザかった、かな。ただそれは当時の私の場合ですからね?今の私だったら、きっと当時の藍くんの押しの強さも受け止められてたと思います」
大塚「えー、藍がどんだけウザかったのか聞いてみたい」
藍「タツくん、いきなり入ってこないでよ。ビビるわ(笑)」
でも気になるよな?二人の馴れ初め。となんだか話がおかしな方向に……?
1294人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めー(プロフ) - たかみさん» 女子悔しかったですねー(>_<)少しの間、何も考えられませんでした·····。楽しみにしてくださってありがとうございます!藍くんとの絡み、もう少し増やしたいと思ってます(*^^*) (10月11日 12時) (レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
たかみ(プロフ) - 女子悔しかったなとか色々思い出しちゃいました。。これからの藍くんとの絡み期待してます。更新楽しみにしてます! (10月11日 8時) (レス) @page13 id: 1bef4440db (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:めー | 作成日時:2023年10月10日 0時