【あんスタ】いまさら プロデューサーと いわれても

14　◇.幼馴染み ページ15

蓮巳敬人 side


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『宮原 Aです。
よろしくお願いします。』


プロデューサー第1号として転入生が入ってきた。


宮原 A__その名を聞いてすぐに幼馴染みだとわかった。


だが、Aは変わっていた。

元々独特な雰囲気の奴だったが、それが更に強くなり、ロボットのような無表情。

恐怖さえ感じてしまうほどに。



中学まで一緒だった彼女。

この2年で何があった？





廊下で彼女とぶつかり、話す機会を得られた。

やはり、彼女は変わっていた。
俺のことを“蓮巳先輩”と呼び、避けようとしていた。


気づけば、Aを抱き締めていた。
俺にも結構行動力があるんだな、なんて呑気に思ったものだ。


小さい頃からいつも一緒だった幼馴染み。
寺と神社、という宗教の違いがあったものの気にせず隣にいた。
今よりも表情がころころと変わり、笑顔が可愛かった。



そんな奴が、学院の連中から避けられていると言い苦しんでいる。

幼馴染みにも頼れないほどに。



俺たちの関係はそんなに儚いものだったのか？

幼馴染みを支えるのが、そいつの幼馴染みの使命だ。


色々な言葉を並べる。



Aに頼ってほしい、








『ありがとう、“敬人君”』



呼び方が昔のように戻り、
固いが笑顔も見せてくれた。




「どういたしまして、A。」




こいつだけは俺が


守る。支える。




だから、もっと俺を頼ってほしい。A…。



可笑しな願いだろ…？

だが、これは願いというより……







俺の只の我が儘だ。


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