【魔入間】アンラッキーを添えて【オリアス・オズワール】 (ページ22)

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これは、どうしよう、と

解決策をひたすらに考える

普段なら魔術でこじ開ければいいのだが、場所が場所

そうここは書類管理室。

いろいろな書類を保管しているため、基本魔術の使用は禁止されているのだ

禁止されているといえど、別に使えないことはない

ただ緊急事態か、と言われればそこまでではないし

たかが私一人閉じ込められた程度で、

魔術を使用してまで出るのはいささか気が引ける

(長いけど、時間がたてば巡回の先生が来るだろうし)

それに、と私はドアにタックルした

もしかしたら、力業で開くかもしれない、と

小さな希望を込めて。

ドアは一度タックルしても壊れる様子はない

まぁ時間が来るまでたたき続ければいいか、と

もう一度ドアに向かってタックルしようとした

その瞬間閉じていたはずのドアは外側に開き、

ドアに全体重を乗せようとしていた私は体制を崩す

そのまま開けられた空間に放たれると思いきや、

ドアを開けたその"誰か"によって支えられた

オ「ちょっ、、びっくりした、何してるの、！？」

『…えっ、、オズ！？』

私を受け止めたのは、オズだった

あまりに急な登場と、近すぎる距離というか、

もうほぼ抱き着いてしまっている状況に鼓動が早まる

このままではまずい、心臓が破裂する！と

ある意味命の危機を感じた私は早急に彼から距離をとった

『ご、ごめんごめん。ドアが開かなくなっちゃってさ、、

タックルしてあけようとしてたんだ』

オ「…タックルでって、、、」

ひいたように私を見るオズ

でもどこか安心したように、ふわっと笑った

そんな彼に見とれていると、ふと疑問に思う

彼はどうしてここに来たのだろう、と

『オズ、じゃなかった、えと、

オリアス先生、ありがとうございます。

先生はなぜここに？』

まずい、ここは学校だったと

急いで名前の訂正をする

私の発言に彼はピクリと反応した後

帽子のふちを手で触りながら私に目線を向けた

オ「…メメ先生からナル先生の場所を知らないか聞かれてさ

書類をしまいに行ってから、全然帰ってこないって」

『え、メメが？あ、じゃなくて、メメ先生が？？』

オ「…うん、それで心配になって見に来たってわけ」

きらきらと周囲に星をまとう彼が私に向かって微笑む

どうやら彼の幸運を、

贅沢にも私のために使ってくれたようだ