東京 ページ15
『来たぞ東京・・・』
東京駅を出、立ち並ぶビルを仰ぎ見る。
私が住んでいるような片田舎とは違い、人も建造物も圧倒的に多い。
それと同時に、呪霊が発する嫌な雰囲気も倍増している。
何度か東京には来たことがあるけど、ここまで酷いのは初めてだ。
もしかしたら、私の感じる力が強くなっているのかもしれない。
最悪。
「大丈夫か？顔色悪いで」
『うん・・・まあ大丈夫だと思う』
顔を覗き込んできたロボロさんは笑顔でいなし、バレないようにため息をつく。
東京に来られたのは嬉しいんだけど、こうも多いと疲れるな・・・
グルッペンさん達があそこまで必死になっていた理由が少し分かった。
とりあえず、東京に来ている間の策として、お付きを二人体制にする事にした。
他もそこまで遠くに行き過ぎないようにし、危険を察知すればすぐに来てもらえるようになっている。
正直そこまで厳重じゃなくても、と思ったのだが、いざ来てみるとこの体制はかなり安心感がある。
宮城より格段に多い不穏な空気を、ある程度慣れ親しんだ空気が若干打ち消してくれている。
ちなみに東京駅についた段階で、今日の担当以外は全てバラけた。
つまり今いるのはロボロさんとコネシマさん、なのだが・・・
「どこ行っとんねんコネシマぁ！早よ来い！」
「ん？あー、すまん」
コネシマさんがちゃんとついてこない。
東京の街並みに興味があるのか、あちこちフラフラしている。
彼は結構方向音痴らしく、こううろうろされると少し不安だ。
ロボロさんが引き戻してくれているが、だんだん距離が遠くなっていっている。
せめてホテルまではついてきて欲しいかな・・・
『あ、ここからタクシーなんだけど、ついてこれる？』
「おん、それくらいは軽いん、や、け、ど・・・」
ロボロさんがチラリと後ろを振り返る。
コネシマさんは少し先の店を覗き込んでいた。
「あいつをついてこさせるんがちょっとめんどいかなぁ・・・」
『そうですね・・・』
幸いこちらに気づいたようで、駆け寄ってくるコネシマさん。
コネシマさんをロボロさんにいったん任せ、自分はタクシーに乗り込む。
車窓から外を見ると、ロボロさんが“任せろ”という感じで親指を立てていたので、安心してシートに沈んだ。
しばらく走ってからまた見ると、コネシマさんの襟首を掴んでタクシーと並走するロボロさんが見えてびっくりした。
引き摺られてるコネシマさんが真顔なのがまた何とも・・・
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ソーダ@炭酸檸檬(プロフ) - フラッペさん» コメントありがとうございます！嬉しい言葉をありがとうございます。只今執筆が遅れている状態ではありますが、続編の方も気長にお待ちいただければ幸いです。これからもこのシリーズをよろしくお願いします！ (2022年2月7日 9時) (
レス) id: e2773ed03f (このIDを非表示/違反報告)
フラッペ(プロフ) - 初めて見ましたが余りの面白さに一気見をしてしまいました！！この後の、登場人物の動きがすごく気になります。作者さんのスピードで更新していただけると幸いです！これからも応援しています！！！ (2022年2月6日 23時) (レス) @page50 id: 95d319f9a9 (このIDを非表示/違反報告)
ネズミ?(プロフ) - ソーダ@炭酸檸檬さん» 分かりました。返信ありがとうございます。これからも頑張ってください！ (2022年1月14日 18時) (レス) id: 7eb719262b (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ@炭酸檸檬(プロフ) - 碧さん» コメントありがとうございます！最後まで読んでいただきありがとうございました。下に書いた通り、話が出来上がり次第パスワードは外しますので、それまでお待ちいただけると幸いです。今後もこのシリーズをよろしくお願いします。 (2022年1月14日 8時) (レス) id: e2773ed03f (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ@炭酸檸檬(プロフ) - ネズミ?さん» コメントありがとうございます！この作品を閲覧いただきありがとうございます。続編はまだ執筆が進んでいないので、話が出来上がり次第パスワードを外します。それまでお待ち下さい、すみません。今後もこのシリーズをよろしくお願いします。 (2022年1月14日 8時) (レス) id: e2773ed03f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソーダ@炭酸檸檬 | 作成日時：2021年2月10日 12時
