図書委員会 ページ3
「どうした」
固まってしまった私に彼は微笑みながら話しかけてきた。
「あっ、いえ別に…」
テンパる私を見て優しく笑う彼。
はぁ、人見知りってホント嫌。恥ずかしい(汗
「図書委員か?」
「え?あ、はい!」
おおおお落ち着くんだ。人見知りな上二人っきりとかただただやばい。私には無理だ。
私だけ焦ってて恥ずかしい。一度ここから離れよう。
私は足を動かした。けどその時、彼の声がして私は動くのをやめた。
「ここの眺めはいいよな。近くには桜の木があって、時々花びらが降ってくる。遠くにはグラウンドがあって、部活をやってる人たちがいる。」
「いきなりすまん。」と苦笑いした彼に私は人見知りなんか忘れていて、無意識に話していた。
「いえ、……私もここの景色好きです。桜の花が満開の時はもっと好きです。けど、時々寂しくなります。沢山の人の声が外から聞こえる度に、私だけ残された感じがして。」
別に聞かれてないのにペラペラと話してしまったことを後悔しながら「私こそいきなりすみません。」と謝っといた。
けど彼は、気にしてなぞという微笑みを見せ、「あぁ、俺も時々思うぞ。」と外を見ながら優しく言った。
集合時間になりいろんなクラスの人達が集まり、静かだった図書室がざわざわとしていた。
(さっきの先輩も図書委員だよね。何組なんだろう。)
私達の学校の図書委員会は貸し借りに使うカウンターを1年、2年、3年生の同じ組3人で仕事をする。
私は4組だから4組の1年生と3年生と一緒に仕事するんだけど...
「はい、人数いるか確認すんぞー。まず、1年から、1組〇〇.....」
1人1人クラスと名前を図書委員担当の先生に呼ばれる。
「はい2年、1組〇〇.....4組山田A」
「はい」
名前を呼ばれ返事をする。
一緒に仕事する1年生は石橋っていう女の子みたいだけど今日は休みみたい。3年生は誰かなーと3年生の方を見ると彼と目が合った。
彼は直ぐに微笑んだ。すると彼の名前が呼ばれた。
「4組松野カラ松...以上、このメンバーが図書委員だ。今から図書委員長決めるぞー。」
カラ松...これが彼の名前。4組...4組?4組!!一緒だ!だからさっき目が合ったのか!
彼がペコっと小さく挨拶をしてくれたので私もペコッと挨拶をした。そして、なんだか可笑しくなって2人で小さくくすくす笑った。
「お前ら何笑ってんだ。松野、お前が委員長な。山田、お前は副委員長だ。よし、決まり。今日はこれで終わりだ。解散。」
私だけ時間が止まった。
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作者名:パラ | 作成日時:2017年5月13日 14時