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「…はい?とるってなにを?」



質問しても、それには答えず笑ったまま言葉を続けるイザナ。





「―――Aには、東卍なんか相応しくない。Aの隣に立つのは……オレだ」

「何をまた可笑しなことを…」

「近々、東卍潰してお前を奪いに行くから。―――絶対、俺だけのモノにしてやる。それまでちょっとだけ待ってて」





…幼い頃から薄々分かってはいたことだけど、この人、人の話全然聞かんタイプやん。
それに東卍潰されるのは困る。仲のいい人もいっぱいいるから。



きっとそれを言っても絶対聞き入れないし、恐いくらいの笑顔を浮かべてる時点で期待はしない方がいい。



でも、万次郎やドラケン君いるし大丈夫かな、とも思ったりして、そんな風にぐるぐると頭の中が思惑でいっぱいになって、



「ああ、そうだ」

その場を去りかけていたイザナが、何かを思い出したようにくるりとこちらに向き直る。
そのままズンズンと大股で近づいてきて、不意に肩を引き寄せられる。



「え、何―――」

すべてを言い切るか言い切らないかの内に、首筋に灼熱のような痛みが走って。



「い゛っ!?…ちょっと、アンタ何して、」

「俺の前だけでならいいけどさ、あんま無防備な格好すんなよ。ほかの男に見られるのムカつくし、殺したくなるから」



確かに今日は、オフショルニットを着ているとはいえ、服装まであれこれ言われる筋合いはない。ジクジク痛むそこに指を触れれば、何かがべったりと付いて。



赤く濡れた唇をペロリと舌で舐めとった後、満足げに微笑んで、今度こそイザナは人ごみに紛れて見えなくなってしまった。




「いったあ…」

案の定、指先についていたのは自分の血液だった。この出血量からして、相当強く嚙まれたっぽい。絶対歯形も付いてる。






(取り敢えず、次会ったらぶん殴ろ)

――――そう心に決めた。






☆作者より

オチについてなのですが、マイキー・三ツ谷・千冬の3人でそれぞれのバージョンのエンドを書くべきか、一人に絞るべきか迷ってます!


一人に絞る場合、この人にしようっていうのは決めてるのですが……


3人分書くべきか、それとも一人だけにすべきか、皆様の意見を参考にさせていただきたいので、是非是非コメント欄で教えていただければ幸いです!

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ミツキmitsuki(プロフ) - さいっこうに面白かったです!みんなの特徴を捉えてて、本当にすごい… (12月30日 14時) (レス) @page44 id: 75866be232 (このIDを非表示/違反報告)
むーこ - 三ツ谷君かっこよすぎです。。。。。この作品に出会えてめちゃくちゃ幸せです。。。!ありがとうございます!! (12月28日 1時) (レス) @page44 id: 612ac16389 (このIDを非表示/違反報告)
ユキト(プロフ) - 隆が男前すぎてキュンキュンが止まりません!完結おめでとうございます! (7月8日 9時) (レス) @page44 id: 08a263e11b (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - ドラケンがいない気がするけど気のせいでございましょうか?あと最っっっっっっ高です! (2022年9月9日 18時) (レス) @page44 id: f72f202f06 (このIDを非表示/違反報告)
shoko0619(プロフ) - この小説大好きすぎます。大好きです。消さないでください。 (2021年12月31日 9時) (レス) id: 9301928d42 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨降り星 | 作成日時:2021年9月25日 14時

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