それぞれの道

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「ズリィぞ三ツ谷！！…Aちゃんは、Aちゃんは俺達の崇拝の対象だったんだぞ！？この学校一、いや、この地域一の美少女だったんだぞ！？天使様だぞ！？」


「悪いな、坂本。…Aは俺のだから」

「く〜〜っ、羨ましい、俺だってそんなこと言ってみてぇ！！」



なんか男子にまで話広がってたわ。最終的には担任の先生である白井先生にも伝わり、その日は席替えだったんだけど、謎の配慮を受けてまた隆と隣だった。



嬉しいのは嬉しいんだけどさ、何で付き合ってる体で話が進んでいくん？
もう否定するのもめんどくさくなってきたので、全部の質問にハイハイ頷いておいた。




その日の帰り道。

「た〜か〜し〜く〜ん〜???ちょっといいかな？？」

「悪かったって。そう怒んな」

「怒るわ！！何で付き合ってることにすんの！？」

「何でって、そっちの方が俺にとっては都合がいいし。害虫駆除的な感じだけど」


害虫駆除ってなに。隆が言うとちょっと恐ろしいんだけどな。


「こうやってちょっとずつ外堀を埋めて行けば、いずれは…な？」

「いやそれ普通本人の目の前で言う？」


外堀埋める言うてもうてるやん。いずれどうなるんだよ。続きが怖すぎて聞けない。



でも、隆なら別にいいやと思う気持ちも確かにあって。こうやってちょっと怒りながらも隆と一緒に過ごすのは、物凄く居心地がいい。



これが好きってことなのだろうか？と考えて、慌てて首を振る。なんかちょっと違う気がするし。



でも昨日のあの時、あの瞬間に感じた想いは、今とは全然違っていたと思う。いったい何なんだろう、あの、隆のすべてを受け入れようとしてた私は。その時の隆の表情を思い出し、一気に顔が熱くなる。


「ん？どした？」

「なんでもないです」


――――隆とずっと一緒にいたい。その気持ちだけは確かだ。








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この第3弾は、甘めかつシリアスな感じに
なっていくかなーと思ってます。(予定)

これからもこの作品をよろしくお願いします！

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