【忍たま】のんびり屋の忍たま日常･5！

197話~かくれんぼは隠し坊~ ページ21

藤内は屋根裏に


作兵衛は森に


数馬は軒下に


孫兵は生き物小屋に


三之助は長屋に


左門は医務室に



僕は………何処に隠れようか





「………………A」




貴女「っ！！………………長次先輩」





フラフラと見つからないように隠れれる場所を探していたら後ろから声がかかった



急いで振り向くと長次先輩が立っていた




……吃驚した





長次「………モソ………モソモソ」



貴女「………？“まだかくれんぼをしているのか？”

ですか？……まぁ始まったばかりですし」




僕がそう言うと長次先輩は顔を少ししかめてしまった


何か………僕は何か失礼な事をいってしまったのかな？



長次「！………………来い」



ｸﾞｲｯ



貴女「うわ………先輩？」




突然何かをひらめいたかのような顔をして僕を何処かへ連れていく長次先輩



その後ろ姿は何処か……何処か焦りと悲しさが滲み出ているような気がする





僕は口を開こうとしたとき





ｿﾞｿﾞｿﾞｿﾞｯ






貴女「っ？！？」






とてつもないナニかの気配を感じ取ってしまった



………でも……あれ？この気配はかくれんぼをしてるときずっとあった気配にそっくりだ







ｶﾞﾗｯ



in図書室




長次「……………ここに今日は私が良いと言うまでいろ、私も共にいる」




図書室は外よりも静かで声が聞き取りやすい



部屋の隅に僕は座らされ長次先輩は僕の隣に座った




貴女「はい………」





さっきの………気配………………



知らない気配だった




じゃあ、誰が





長次「A」



貴女「！………長次先輩、どうしましたか？」



長次「……これ、次は床に落ちていたぞ………これで









繰り返すこともなく、終われるのではないか？」






渡されたのは青く、幼く、白い紐で結ばれた巻物






貴女「繰り返す………？







あっ………“隠し坊”




そうか………僕はこれを呼んで……皆を」






僕がこれを呼んじゃって孫兵達を巻き込んだんだ……


隠し坊は隠れん坊



僕達は隠れん坊





僕が、これを





呼んじゃった





長次「いいや違うぞ」




長次先輩………？



僕が顔を伏せていたら長次先輩が頭に手を乗せて僕の手から巻物を取り上げた





長次「それを呼んだのは………………









仙蔵









お前だ」



続く

198話~これ迄全部は一年と四年の出来事の回想である~→←196話~隠れるなら印をつけよう~

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