純血の日本人【HP】 (ページ9)

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episode.8 ページ9

暖かい日が当たる場所で勉強をしていたら、うとうとしてしまったみたいだ。

時計をみると、授業が始まる時間。

『やばいっ』

この時間だけは遅れるわけにはいかなかったのに！

机に散らかった荷物をかき集め、身だしなみもそこそに椅子に置いていたローブを掴んで走り出した。

「廊下は走るもんじゃありませんぞ」

ゴーストに注意されようがお構いなしに走る。
もう遅刻決定だ。

教室のドアをあけると同時に謝罪の言葉をはきだす。
この先生は言い訳よりも正直に話した方がいい。

『すいません！図書室でうとうとしちゃって…』

うっ…、全員の視線が痛い……。

ｾﾌﾞ「……Ms.大和。"今年も"かね」

『…う、受けられる限りは』

息を整えつつ、返事をすると周りがざわつきはじめる。

「あれ、だれ？」
「1年生にいたっけ？」

はい、わかります。
遅れてきたうえに上級生がきたらそうなりますよね…。

そう、この授業はスネイプ先生の魔法薬学。
それも今の時間は1年生のね。

ｾﾌﾞ「ふん、その意欲と遅刻理由がウィーズリーではないということに感謝するのだな。座りたまえ」

『はい！ありがとうございますっ』

スネイプ先生のその一言にざわつきが一層大きくなった。

空いてる席は……………って、なんでこういう時に限ってスリザリンの側しか空いてないの？
しょうがない。

『よろしくね』

隣の子にそう言って座ろうとすると、

ｾﾌﾞ「Ms.大和」

『はい？』

ｾﾌﾞ「身だしなみぐらいは整えたまえ」

その言葉に顎をあげると、先生が杖を一振して緩んでいたネクタイが絞めてくれた。

にっこり笑ってお辞儀をしておこう。

ｾﾌﾞ「では、再開しよう」