君が悲しむくらいなら (ページ8)

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7話ページ8

Aside

カフェについて、事情を話して店長に個室の席を借りる。

少し待つと、後輩のみゆちゃんがそらるさんを連れてきた。

そ「おまたせしました。えっと...」

「空野Aです。」

いつもだったら緊張するのに、萌さんからそらるさんを守らなくてはいけないと思うと、不思議と緊張しなかった。

そ「Aさん...。ライブで迷子の子の...方ですよね？」

「そうです。覚えててくださったんですね。敬語使わなくて大丈夫ですよ。」

そ「あ、うん。それで...萌のことだけど...あれはデマだよね？」

「残念ながら事実です。
そらるさんの事好きなのにデマ流したりはしません。
私は後輩が落としたガラスコップの破片を拾っていた時、よそ見をして指を切ってしまいました。
それでトイレの個室に入って手当をしていた所に彼女さんが入ってきて...あとはTwitterでお話した通りです。」

そらるさんは口を挟まず黙って聞いてくれた。

そ「証拠...は？」

「...ありません。録音でもしておけばよかったですよね。
証拠もなしに信じろって言われても...。
ただのファンと彼女だったら彼女を信じるでしょうし。」

そ「...Aさんはさ、彼女できたこと、嫌だった？」

「いえ、私はそらるさんが幸せになればいいと思っているので。
私はそらるさんに救われてここにいるので。
放送を聞いた時も、そらるさんが幸せそうで嬉しかったです。おめでとうございます！幸せになってくださいね！！とコメントもしました。」