Rainbow Kiss〜ナナイロのキスの味〜No.4

Blueberry Kiss10 ページ10

それに比べて……




桜「誕生日いつなの？」




A「三日後です」




桜「僕も立候補していい？」




A「……え？」




桜「誕生日一緒に過ごすの、立候補したい」




……良い雰囲気じゃんか。


翔君は明らかにAのことを気に入ってる。


こんなにグイグイいくタイプだったんだ……


草食っぽくみえるのに、意外と肉食って何か詐欺だよ。




A「それなら、北山さんと三人で過ごしちゃいます？」




本気でそんなことを思ってるのか、それともアプローチをかわしただけなのか。


おふざけ口調で言った彼女に、翔君は更に真剣な眼差しで押し強めた。




桜「二人っきりがいいけど……嫌かな？」




……いっそ耳を塞いでしまいたい。


あんなこと言われて、俺が女なら間違いなく堕ちる。


それくらい男から見ても翔君は完璧で、絶対に敵う相手じゃない。


待てよ……ってことは……


俺も敵わないってこと？


Aは翔君に堕ちちゃうってことなの？？




千「あれっ？！」




俺が思い詰めている間に、Aは姿を消していた。


……うそ、帰った？！




桜「ん？どした？？」




千「そこの子は……？！」




桜「あぁ、化粧室だって」




なんだ……トイレか。


てゆーか、男なのに化粧室とか言っちゃうあたりが翔君らしいと感心する。


いや、そんなこと考えてる場合じゃない！




千「俺もちょっとトイレ！！」




横「なんだよそんなに張り切って……」




北「乾杯は済ましとくから！！」




ちょうどビールやらカクテルが届いた時だったからそう言われたけど、お好きにどうぞ。


今はとにかくAと話さないと……


急げや急げっっ！！！

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