第61話 ページ12
フィガロと初めて寝たのは兄が死んだ後だった。
兄が死んでから、俺は精神的に不安定になり、魔法も不安定になった。
眠れなくなって、思考がさらに不安定になり、何もする気が出なかったのだ。
そんな時、俺の元へフィガロが現れた。
「酷い顔だね」
そう言ってフィガロは俺の顎を掴んで、上を向かせ
フィガロの方へ向けた。
「…フィガロ」
「うん」
「どうしたら、いいか、わからない」
そういうとフィガロは一瞬驚いた顔をしてから
いつもの笑顔を浮かべた。
「Aは、どうしたいの？」
「どう、したい」
「そう。どうしたいんだい」
わからないから、こうなっているのに。
兄が死んでから、なにをしたらいいのかわからなくなったのだ。
いつも、兄が望むように生きてきていた。
殺せと言われたら殺したし、救えと言われたら救った。
「‥わかんない」
「じゃあ、俺が忘れさせてあげようか」
「‥魔法で？」
フィガロは思考を操るのが得意だったはずだ。
それなら、兄の事を忘れさせる事なんて、簡単だと思った。
けれど、俺は、それを望んでいなくて
フィガロを拒絶しようとした。
「いいや。違うよ」
魔法ではないと言われて俺はさらに意味がわからなくなった。
「じゃあ、どうやって」
そう尋ねると、フィガロは意味深に微笑んだ。
そして、俺はその日初めてフィガロと寝たのだ。
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乱数 - およ？79がないですよぉ…。 (2020年12月16日 2時) (
レス) id: caaaa82ffc (このIDを非表示/違反報告)
乱数 - あれ？賢者もしや夢主にこi((……フィガロさん許さないかとぉ★(恋したら多分消されちゃうよ？) フィガロさん落ちですよね……？ (2020年12月15日 6時) (レス) id: caaaa82ffc (このIDを非表示/違反報告)
乱数 - ﾋﾟｮｷﾞｬｯ()好きです(真顔) (2020年12月15日 6時) (レス) id: caaaa82ffc (このIDを非表示/違反報告)
香(プロフ) - いおりさん» ありがとうございます‥！結構長い作品なのにそういっていただけて嬉しいです。これからもよろしくお願いします (2020年12月3日 13時) (レス) id: cd3b1ceac0 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - 読んでいて、手が止まりませんでした……。これからも楽しみにしています!! (2020年11月26日 17時) (レス) id: 5ad600b11d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：香 | 作成日時：2020年11月16日 22時
