形だけでも［完結］ (ページ6)

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クラスページ6

目が覚めたのは11:30くらい。
お風呂の中でなんてするもんじゃない。
多分逆上せてそのまま脱衣所に放置された。

上にかけられてたのはバスタオルだけ。
夏でもさすがにちょっと寒い。

私はお風呂に入り直すことにした。

怖かったな…。

＿

翌朝。

いつも通り起きて学校へ行く。

昇降口の前で偶然松村先生を見かけたけど声はかけなかった。なんか気分が良くなくて。

お風呂なんかでするから…。

松村｢朝霧？｣

足早に教室に向かっていく中、松村先生が声をかけていたのにも気づかなかった。

｢結月ちゃんおはよう！｣

｢結月おはよー！｣

『おはよー』

教室に入るとみんなが挨拶してくれる。
家庭環境には恵まれなかったけれど、それ以外は本当に恵まれているなと感じる。

ただ後悔したのは理系に進んだこと。
やっぱり理系は男子が多い。

やりたいことも特になくて、勧められるがまま理系に進んでしまった過去の自分にやめろと言ってやりたい。

まあ、担任が松村先生だからまだマシ。

｢結月顔色悪くない？｣

『え、そうかな。確かにちょっと寝不足かも～』

本当のことなんて誰にも言えない。
みんな私を捨てるに決まってるから。

ちょっと辛かった。
体調的にも、精神的にも。
何とか耐えてたけど、次は体育。

フラフラする中、今日は持久走。
夏なのにひたすら走らされるなんてブラックだ。

教師｢おらそこ！もっとちゃんと走れ！｣

体育教師は熱いしうるさいし面倒くさくて嫌いなんだよな。そのくせ女子には甘くて気持ち悪い。

｢まじあいつむり｣

｢きもすぎ｣

｢結月大丈夫？｣

『あ、大丈夫…』

ゆるゆると走っている私たちは怒られない。
理系クラスで数少ない女子。
彼女らはみんな可愛くて、綺麗で、他クラスからも声をかけられるのをよく見る。

私にも優しくして仲良くしてくれるけど本当のことを知ったら軽蔑するかな。

私たちは日焼けしたくなくて上だけジャージを羽織っている。

ふと校舎の方を見た。
2階の窓に松村先生。

授業、無いのかな。

とか考えてる余裕なんてなかった。
気づいたら周りの子達が慌てていて、
私は意識を失っていた。