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不運にも、その話はすぐ終わってしまったみたいで、意外と早く帰ってきた。
でも、クラスメイトはみんな部活へ行ったり、帰ったりしていて私たち以外は教室に誰一人としていない。
「なあ、結局お前の好きな人だれ…」
「好き」
静まり返った教室に、私の声が響く。
言葉を遮ったのもあってか、月崎は唖然としていた。
すぐいつも通りに戻ったかと思えば、今までに見たことが無いような、照れた顔を見せたり、恥ずかしそうな顔を見せたり。
百面相とはこの事か、とつい笑ってしまう。
「ちょ、お前なに笑っとんねん…バラすぞほんま」
「話はそれだけ?もう行っていい?」
敢えて話には触れずに、行っていいか聞いた。
…だって、振られたくないし、返事なんか聞きたくない。
「あ、あかん。待てや、返事してないやん。」
「いらない。聞かれたから教えただけで…」
「いいから聞けや!」
聞きたくないと言っているのにこの人は本当に暴君だ。
だって、
「(聞くだけムダじゃん…)」
「もう、なに?返事なんかいいって言ってんじゃん。」
「…俺やって好きやし」
突如聞こえてきたその低い声に耳を疑った。
なんで?だって、今までそんな素振り、
「は、」
「わからんの?好きな子ほど意地悪したなるって。ほんまお前アホやな。」
「こんな時にアホ発言?!…月崎の方がアホでしょ」
「うるさい。お前の体重バラされたくなかったら付き合えっちゅーねん。」
「…、よろしくお願いします」
いきなり素直になった私に驚いたのか、月崎の顔がだんだんと赤く染まっていく。
…言ってきたのはそっちなのに。
「絶対離さんからな。…あいしちゅーよ」
「はいはい、私も離れないよ。だいすき。」
…
「Aー、宿題見せてや。さもなくばあの事バラすで?」
「え、なんのこと?私も志麻の隠し事知ってるんだけどな〜?」
「なんやねんそれ。言うてみろや」
「え、志麻が私にあいし…」
「わーわーわー!!!わかった!!他の人に頼むわ!!すまんかったな!!!」
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閲覧ありがとうございます(`・ω・´)
やきもきやきもち。【と/な/り/の/坂/田/。】→←あの人の隠し事【志/麻】
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こっとん(プロフ) - ゆるさん» コメントありがとうございます♪ 更新続けさせていただきます!!マイペースに頑張って行きますので、続編もよろしくお願いします! (2019年1月25日 17時) (レス) id: 76e3d99d4e (このIDを非表示/違反報告)
こっとん(プロフ) - しゅがー@こたぬきさん» コメントありがとうございます〜 ああああ温かいコメントが元気の源です… 頑張りますので、どうぞこれからもよろしくお願いします! (2019年1月25日 17時) (レス) id: 76e3d99d4e (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - たのしんでるので、がんばって更新続けてください!もちろん自分のペースでゆっくりゆっくり・・・私はいつまでも待ち続けますよ! (2019年1月23日 21時) (レス) id: 8533be78e2 (このIDを非表示/違反報告)
しゅがー@こたぬき - 面白いです!いい作品で読んでいて楽しいです!無理せずに頑張ってください! (2019年1月23日 20時) (レス) id: 1f604a1e22 (このIDを非表示/違反報告)
こっとん(プロフ) - ハゲつるマン@19830617さん» わわっ、ハゲつるマンさんからコメントが!???!めちゃくちゃ嬉しいです、、!なるほど、そういった考え方もあるんですね。もう少し考えてみます、貴重なご意見ありがとうございましたm(_ _)m (2019年1月23日 20時) (レス) id: 76e3d99d4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こっとん | 作成日時:2018年10月11日 17時