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着替え終わったよー、と言いながらリビングへ入った。のに、
優がいない。
部屋かな?と思い、優の部屋の前まで行った。
衝撃のひとこと。
「ごめん!!ちょっとせなあかんことあるから向こう行っといて!!」
「___え」
息が詰まりそうだった。
私との記念日を差し置いてでもしなきゃダメなことなの、?
そう言いたかったのだけれど。
思い返せば、
…
「Aー!!明日デート行かん?!?」
「ん〜、ごめん、明日予定があって…」
「A好きやで〜んふふ」
「なに、もう」
「ええっ?!?そこは好きって言ってくれへんの?!!」
「づがれだーーーー」
「おかえりA!!俺がやっとくから休んどきや!」
…
「、っこれじゃ、嫌われるのも当然か…っ」
せめて優の邪魔をしないように泣き声を押し殺してリビングへ戻る。
リビングへ着いた瞬間、更に涙が止まらなかった。
優とお揃いで買ったマグカップ。
同棲1日目!!と言って撮った写真。
私の好きな色のカーテン。
この前行きたいって言ったレストランの載った雑誌。
優はこんなに私の事を想ってくれていたのに。
それなのに、私は…
呆れられて、別れよう、って言われても納得できるこの状況で、
声を抑えようにも、とめどなく溢れてくる涙が邪魔をして抑えられなかった。
そのとき、
いきなりバン!!!と激しい音がした。
「A?!どうしたん?!お腹痛い?しんどい?」
「ごめ、優の邪魔ばっ、かして
お願い、別れたくない…っ」
「…なんの話??」
「え」
「ていうか、別れるより…さ」
そう言って優はリビングを出ていき、すぐに戻ってきた。
__両手に花束やら指輪やらを持って。
「ごめん、待たせて…
同棲生活始めて、余計に好きになって…
絶対幸せにします!!俺と結婚してください!!」
私の前に跪き、そう言った彼が本当に愛おしい。
最後の一言と持っている花が付き合う時に貰ったものと同じ事に気付いて、更に涙が止まらない。
「はい、喜んでっ」
やったー!!と言いながら抱きついてくる彼が私はどうしようもなく好きだ。
…
「5年目ピッタリやし、今日どうしても言いたかってんけど、これだけ書き終わらんくて…ごめん!!」
じゃーん、と言って見せたのは既に半分は書き込んである婚姻届。
「明日出しにいこ?名字お揃いになるで!!」
12/10は、私たちのダブル記念日になりました。
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こっとん(プロフ) - ゆるさん» コメントありがとうございます♪ 更新続けさせていただきます!!マイペースに頑張って行きますので、続編もよろしくお願いします! (2019年1月25日 17時) (レス) id: 76e3d99d4e (このIDを非表示/違反報告)
こっとん(プロフ) - しゅがー@こたぬきさん» コメントありがとうございます〜 ああああ温かいコメントが元気の源です… 頑張りますので、どうぞこれからもよろしくお願いします! (2019年1月25日 17時) (レス) id: 76e3d99d4e (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - たのしんでるので、がんばって更新続けてください!もちろん自分のペースでゆっくりゆっくり・・・私はいつまでも待ち続けますよ! (2019年1月23日 21時) (レス) id: 8533be78e2 (このIDを非表示/違反報告)
しゅがー@こたぬき - 面白いです!いい作品で読んでいて楽しいです!無理せずに頑張ってください! (2019年1月23日 20時) (レス) id: 1f604a1e22 (このIDを非表示/違反報告)
こっとん(プロフ) - ハゲつるマン@19830617さん» わわっ、ハゲつるマンさんからコメントが!???!めちゃくちゃ嬉しいです、、!なるほど、そういった考え方もあるんですね。もう少し考えてみます、貴重なご意見ありがとうございましたm(_ _)m (2019年1月23日 20時) (レス) id: 76e3d99d4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こっとん | 作成日時:2018年10月11日 17時