9話 その感情、それは･･･ ページ11
ルーミアside
ルーミア「･･･お疲れ様、迅君」
ばるかんと、ばるきゅりー？だったか、
迅「ルーミア!?僕がここに来るってわかってたの?」
ルーミア「なんとなくね、あそこから飛んでデイブレイクタウンまで戻るなら、一度ここに降りると思ったの」
ひとっ飛びでデイブレイクタウンまで帰ってしまうのではないかという不安もあったが、杞憂だったようだ。
迅「流石!!頭いいねー」
「そんなことないよ」と苦笑して、自分の表情筋がどんどん緩くなっていることを実感した。･･･と言っても、迅君の前でだけだけど･･･
迅「そういえば、僕が変身して戦ってるところ見てたでしょ?どうだった??」
ルーミア「かっこよかったよ!!ただ、変身しちゃうと迅君の顔が見れなくなっちゃうからちょっと残念かも･･･」
ここまで来れば誰かに･･･チルノちゃんに会うこともないだろうとフードを外しながら微笑むと、迅君が顔をそらした。
ルーミア「･･･迅君･･････?」
迅「･･･ルーミア、こういうのを天然っていうんだね」
ルーミア「?違うよ?」
あ、でもヒューマギアって純粋だから天然みたいなもの･･･?いや、完全自立型である私には関係ないか･･･
迅「そういえば、ルーミアに聞きたいことがあるんだけど･･･」
ルーミア「いいよ、なあに？」
迅「その人と一緒にいると調子が狂うんだけど、一緒にいられるだけで嬉しいとか、離れたくないとか思っちゃうような感情って何?」
「テレビで見たんだけど、意味わかんなくてー」と首をかしげる迅君。調子が狂う、つまり自分が自分でいられなくなる。一緒にいられるだけで嬉しい、離れたくない･･･ずっと一緒にいたい･･･?･･････それって･･････
ルーミア「その感情は恋情･･････いわゆる恋だよ」
迅「こ･････････い･････････?」
ルーミア「うん、恋はわかる?」
迅「なんとなく･･････恋、かぁ･･･」
その後の迅君はずっと「恋･･･恋･･･」と呟いていて、いつの間にかアジトへと戻ってきていた。
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作者名：フランドール | 作成日時：2020年7月29日 19時
