Good Old Days 033 ページ46
「Aちゃん」
7回戦目が終わってもうお開きにしようかというムードが漂う中、森山さんに声をかけられた。
「はい? ナンパならお断りですからね」
「違くて! てかオレそんなナンパばっかしてるわけじゃない、よね……?」
彼は、隣にいる笠松さんに問うたが「してるだろ、オレらを巻き込んで」とさらりと答えられてしまっていた。
「用件、なんですか? 速くしてくださいオレがキレます」
ずいっと割って入ってくる和成。さっきから妙に突っかかって来るなあ。
「んな急かすなって。てか、結構どうでもいいこと聞きたかっただけなんだけど。あのさー……Aちゃん、」
額に青筋を立てそうな和成は、真太郎に回収されていった。
森山さんは、やっと2人になれたねとお決まりの台詞(お決まりではないが)を吐いてから本題に入った。
「もしも、だよ? 緑間とか、秀徳の選手が故障したら、どうする?」
「へ?」
真面目な顔して聞いてくるから、何かと思った。でもなー、あの2人が故障とか、考えたことなかった。
全くありえなくはない話なだけに、自分の甘さを痛感する。
ていうか。
「……サツキさんと私の話、聞いてたんですね」
寝てる風だったのに。
「そりゃあ、レディの話を聞かないなんてありえないだろ。てか、焦らさないで答えていただけますー?」
「ハイハイ。んーと。考えたことなかったですけど……まあ、選手に故障されないようにサポートするのがA流マネジメントですから。脚に違和感あるーとか言われる前に気付けるように頑張ります、かね」
あれ、答えになってないけどまあいいや。
森山さんの反応がないので、気になって顔をそちらに向けると
「Aちゃん……! ウチにもAちゃんみたいな可愛くて優秀なマネージャーがいればいいのに! 笠松が女子苦手なばっかりに」
……彼は地団駄を踏んでいた。
ええ〜………てかそんなこと言ったら笠松さん怒るんじゃない?
ああホラ森山さん、後ろ見てください海常高校バスケットボール部の主将の姿をした鬼が……
「女子マネとかいたらテメーがバスケに集中しねーからだろうが……!」
綺麗な回し蹴りと森山さんのうめき声を公園に置き去りにして、私は和成と真太郎の元へ走った。
Good Old Days 034→←Good Old Days 032
32人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ふなふね - 猫さん» コメント感謝です! 思い入れ結構あるので歓喜しております。 (2022年4月24日 17時) (レス) id: 350748c4de (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 私もっと高尾君が好きになりました。 私この作品大好きです!続きが楽しみです! (2022年4月17日 16時) (レス) @page47 id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
猫 - すみません!友達になろうのコメントいとこがわざと書いたんです!なのできにしないでください!・・・でもこれからもわたしのさくひんよんでくださるとこうえいです! (2022年4月17日 9時) (レス) id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
ふなふね - 猫さん» ありがとうございます! とっっっっっっっても励みになります。ぜひコメントさせていただきますね。 (2022年4月16日 14時) (レス) id: 350748c4de (このIDを非表示/違反報告)
猫 - とても面白いです!・・・どうしたらここまで面白くなるの!?・・・・アドバイスがほしいのでできたらでいいのですが、私の作品「ダシャレが私たちの運命を」のコメントコーナで教えてください!(ちなみに多分、占いツクール 黒子のバスケででで来ると思います!) (2022年4月16日 13時) (レス) @page10 id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ふなふね | 作成日時:2021年9月29日 19時