Good Old Days 009 ページ22
ほーん、じゃあ盛大なパーティーは出来ねえな、と平然と言ってのける火神君。
そりゃあそうだ、所詮は他人事。
「うっ……どーする高尾君〜」
「オレも分からん!」
高尾君はきっぱり言ってのけた。
「取り敢えずは、プレゼントです。それさえあればパーティーも形になるでしょう。高尾君、用意はしてあるんですか?」
困り果てる無計画野郎2人を見かねた黒子君が、冷静に言う。
黒子君の言葉に、高尾君は少し狼狽えたように答えた。
「いや、オレだけで買うよりも、チームの人と選んだ方が良いかな、って……」
「成程、1人で払うより大勢で割り勘した方が安く買えるもんね」
「ちっがーう! ただ……部員から誕プレ貰ったら、きっと真ちゃん喜ぶだろう、って……思ったんだけど。裏目に出ちゃったな」
高尾君は、瞳をゆらゆら揺らして、うつむき加減に言った。
そう言う高尾君の声は、心做しか普段より、弱く小さいように思えた。
ああ、高尾君ごめん。マネージャーのくせに緑間君の誕生日も知らなかった私が悪いのに。
ずーん、という効果音が付きそうに落ち込む。
どんよりとした雰囲気が5秒くらい続いた末、非常にどうでも良いけど、というような面持ちの火神君が言った。
「あのさぁ、何かお前ら――特にA――考えすぎじゃねーの? 大事なのは心がこもってるかどーかだろ。ウジウジしてんじゃねーよ」
ホント駄目だな私って……と考えていたスーパーネガティブな私は、多分何も深い意味など考えずに放った彼の一言によって跡形もなく消えてしまった。
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ふなふね - 猫さん» コメント感謝です! 思い入れ結構あるので歓喜しております。 (2022年4月24日 17時) (レス) id: 350748c4de (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 私もっと高尾君が好きになりました。 私この作品大好きです!続きが楽しみです! (2022年4月17日 16時) (レス) @page47 id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
猫 - すみません!友達になろうのコメントいとこがわざと書いたんです!なのできにしないでください!・・・でもこれからもわたしのさくひんよんでくださるとこうえいです! (2022年4月17日 9時) (レス) id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
ふなふね - 猫さん» ありがとうございます! とっっっっっっっても励みになります。ぜひコメントさせていただきますね。 (2022年4月16日 14時) (レス) id: 350748c4de (このIDを非表示/違反報告)
猫 - とても面白いです!・・・どうしたらここまで面白くなるの!?・・・・アドバイスがほしいのでできたらでいいのですが、私の作品「ダシャレが私たちの運命を」のコメントコーナで教えてください!(ちなみに多分、占いツクール 黒子のバスケででで来ると思います!) (2022年4月16日 13時) (レス) @page10 id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふなふね | 作成日時:2021年9月29日 19時