にわか雨は恋の予感！？【冨岡義勇】

第5話 ページ7

嘘でしょ……。







「また帰れないじゃん」









ザーザーと滝のように流れる雨を呆然と見つめた。









「なんで自分の傘持ってこないかなあ」







昨日と同じ時間。









全く同じ状況下。









冨岡先生の傘を持ってくるのに満足して自分の分を持ってくるのを忘れてしまった。









冨「言ったはずだ」









雨を見つめていると後ろから声がする。









昨日と同じ展開だ。









「今日雨だったんですか？」









冨「ああ」









手には昨日と同じカバンに無地の傘。








私が返した傘だ。









冨「にわか雨だ」




隣に並んだ冨岡先生がそう告げる。





「これがですか！？」









この滝のような雨が？？？？？









冨「天気予報を見てこなかったのか？今日もこの時間ににわか雨が降ると言っていた」









「だから困ったら……ですか」









ズボラな性格がバレているようで少し恥ずかしい。










先生と5分ほど空を見上げる。









「これ本当に止みます？にわか雨です？」









外に出た瞬間濡れるような土砂降りの雨を見て思わず問うた。









冨「もしかしたら違う」




「え……」





そう言った先生は私から目を逸らしたのだった。

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